ドヴィツィオーゾ、久々に乗ったヤマハの“特別さ”指摘「クアルタラロは“クレイジー”な何かをしている」
サンマリノGPでペトロナス・ヤマハSRTからMotoGPへの復帰を果たしたアンドレア・ドヴィツィオーゾ。彼はヤマハのマシンについて“特別”なところがあると感じており、速さを見せるファビオ・クアルタラロが「なにかクレイジーなことをしている」と語った。
Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing
Gold and Goose / Motorsport Images
ミサノ・サーキットで行なわれたMotoGP第14戦サンマリノGP。このグランプリから、2020年限りで一度MotoGPを離れていたアンドレア・ドヴィツィオーゾが、ペトロナス・ヤマハSRTからレースに復帰したのだ。
ドヴィツィオーゾは2012年にテック3・ヤマハで、ヤマハの『YZR-M1』に乗っている。そのシーズン中には表彰台を6度獲得して、翌年からドゥカティへ移籍した。
8年間と長くドゥカティに所属したドヴィツィオーゾは、サンマリノGPで久しぶりにYZR-M1を走らせた。走らせたバイクはフランコ・モルビデリの使用していた“Aスペック”。これは2019年型がベースとなっているマシンだ。
モルビデリは2020年シーズンにAスペックマシンを駆り、年間3勝をマーク。ランキング2位となる活躍を見せた。しかし今シーズンは、怪我による休場前まで苦戦することが多かった。
ドヴィツィオーゾはそのAスペックマシンでの初戦で、21位フィニッシュ。優勝したフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)からは42秒差だった。レースを通じて徐々にペースを改善できたため、全体としては満足しているとドヴィツィオーゾは話す。
一方で、Aスペックと最新型との違いが分かっていないため、モルビデリが苦戦していた理由についてはつかめないと話している。
「僕としては、分かりようがないんだ。このマシンとファクトリー仕様のマシンとでどれだけ違うのか知らないんだからね」
今シーズンのAスペックマシンの苦戦の理由について訊かれたドヴィツィオーゾは、そう答えた。
「それを別とすれば、ファビオは何かクレイジーなことをしているというだけだ。僕が理解して分析するには、今のところ遠すぎる話だ」
「でも、このバイクは特別だと思う。良いところもたくさんある。ただ特別な方法で乗る必要があって、それに適応するには時間が必要だし、全てを理解しなくちゃいけない」
「昨シーズンにあった、新しいリヤタイヤのケーシングへの疑念はまだ残っている。ブレーキを少し妙な形でかけないといけないし、レース後半に改善していくというのもかなり変だ」
「だからこそ、その原因は僕なのか、バイクなのか、レース中にバイクの何が変わったのか、そういったものを分析して理解することがとても重要になってくる」
「このバイクは僕にとっては馴染みの薄いモノだ。だからたくさんのフィードバックがあるし、色々なことが起こってもその理由を正確には理解することができない」
「レース中には、マシンに良いフィーリングやポテンシャルを感じられているのに、活かせなかったことも何度もあった」
「それ自体は良いことだし、重要なことだ。レースを10ヵ月休んでいた後に、コンスタントな走りができた。そして終盤に向けて速くなっていったんだから、満足しているよ」
なおドヴィツィオーゾはヤマハのマシンがどう“特別”なのかの説明を求められると、グリッド上の大部分のバイクには無いライディングスタイルを要求されるのだと語った。
「簡単だ。ファビオのライディングの仕方を見れば分かるだろう」
「ブレーキをいい形で深くかけないといけないし、コーナー中盤でかなりコーナースピードを出していく必要があるんだ」
「それが、このバイクのポテンシャルを使う唯一の方法だ。バイクがそれを要求するんだ」
「だから特別だと言った。MotoGPクラスの普通のバイクは、こんな形で乗る必要はない。スズキは必要かもしれないが、他は違うんだ」
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