「ザルコ獲得はギャンブルだった」とドゥカティ認める。2021年ランク首位で正しさ証明
ドゥカティのパオロ・チアバッティは、2020年にヨハン・ザルコを獲得したことは“ギャンブル”だったと認めたが、その活躍によって正しい選択だったと証明されたと主張している。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2021年シーズンのMotoGPはロサイル・インターナショナル・サーキットでの2連戦を終え、第3戦ポルトガルGPが今週末に迫っているが、プラマックのヨハン・ザルコがランキングをリードしている。
ザルコは2019年のシーズン中盤にKTMとの契約が打ち切りとなりシートを失った。負傷欠場中だった中上貴晶(LCRホンダ)の代役としてそのシーズンの終盤3レースに出場したが、2020年シーズンのシートをすぐに確保することはできなかった。
しかし最終的にドゥカティの説得により、当初は拒んでいたアビンティア(現エスポンソラマ)入りが決定。ドゥカティのマシンに乗ってすぐに表彰台を獲得すると、2021年はプラマックに移り、ファクトリー仕様と同等のバイクに乗る”昇格”へと繋がった。
ドゥカティのスポーティングディレクターを務めるパオロ・チアバッティは、2020年のザルコ獲得が“ギャンブル”だったと認める。しかし今季開幕から連続で表彰台を獲得するなどの活躍もあり、信じた才能が証明されたと語った。
「ハッピーだよ。ドゥカティによるヨハン獲得はギャンブルだった。他の誰も彼の獲得を考慮していなかったんだ」
チアバッティはmotorsport.comに対しそう語っている。
「私としては彼が今季のチャンピオンシップを通じて主役となるだろうと思っている」
「ヨハンは2019年の終わりに、我々からMotoGPに留まるよう説得されていた。彼は才能あるライダーだとこちらは考えていたからね」
「KTMとの非常に難しい1年間を過ごした後、彼はMoto2へ戻りたいと思うほどで、彼のことを信頼している人は誰もいなかった」
「ドゥカティのサポートを受け、彼は2020年にバイクへの自信を身につけた。それこそ彼のファクトリーと同等のバイクによるプラマック移籍へとつなげたんだ」
「今、彼は自分がドゥカティの思っていたようなライダーだと証明している」
またチアバッティはプラマックが“もうひとつの”ファクトリーチームだとして、ドゥカティではザルコがファクトリーチームのライダーと共にタイトル争い候補の一人だと考えられていると付け加えた。
「リソースもそこに注入されており、プラマックは別のタイトルスポンサーを持つファクトリーチームと言える」
「そしてヨハンはドゥカティに、自分がジャック(ミラー)やペッコ(フランチェスコ・バニャイヤ)同様にタイトル争いで同等に評価すべき人物だという評価を抱かせている」
なおドゥカティ勢には今季3名のルーキーが加入しているが、ザルコのチームメイトとなったホルヘ・マルティンは第2戦で早くもポールポジションを獲得し、決勝3位を記録するなど、素晴らしい活躍を見せている。
そうした結果からマルティンは偉大なMotoGPライダーたちのルーキー時代と比較されているが、チアバッティとしては、彼に多くのプレッシャーをかけることに対して警戒を隠していない。
「彼がしなくてはいけないのは、これまでやってきたように物事を続けることだ」と、チアバッティは言う。
「今は彼がドゥカティのマシンを乗ったことのない場所で、走行が2日間しかない場所で何が起こるかを確認しなくては」
「カタールでの第2戦は特殊なものだった。(プレシーズンテストと連戦で)何日もここで走ってきているし、それはルーキーにとっては手助けとなるものだ」
「彼にとって初めてのトラックで、その適応能力や成熟具合を確認することになるだろう」
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