ドゥカティ、ライバルへの知識流出の危機も「止められるモノじゃない」と諦め? ミラーやエンジニアがKTM移籍
ドゥカティは2023年シーズンにジャック・ミラーがKTMへ移籍するが、知識の流出があるかどうかは気にしないと語っている。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP2023年シーズンは各チームの陣容にかなりシャッフルが発生する。ドゥカティからKTMへ移るジャック・ミラーもそのひとりだが、ドゥカティ側はチームの“秘密”が漏れることは心配していないようだ。
ミラーは2018年にプラマックへ移籍してドゥカティ陣営へ加入。2021年と2022年はファクトリーチームで戦い、活躍を見せてきた。
今年になりドゥカティ側はファクトリーチームからミラーを外す決定を下したが、プラマックでの契約も提示するなど陣営に留めようともしていた。ただ、ミラーは最終的にKTM移籍を選び、チームもその決断には理解を示している。
なおドゥカティはKTM移籍が決まった後も、ミラーには新パーツを供給しテストを行なっていた。
またKTMは昨年、ドゥカティでテクニカルディレクターとして17年間働いていたファビアーノ・スターラッキーニも引き抜いている。今年のミラー移籍と合わせて、ドゥカティの知識がKTMへ吸収されているとも言えそうだ。
ドゥカティはミラーやエンジニアから知識が漏れることについて心配しているのか? その点をスポーティングディレクターであるパオロ・チアバッティに聞くと、彼はそういったモノは止められるものではないと諦観を示した。
「我々は心配していない。そして、そういったモノは我々が止められることではないし、起こりうることだ」
Jack Miller, Red Bull KTM Factory Racing
Photo by: KTM Images
「ジャックの場合、我々は彼のためにプラマックでファクトリーマシンを走らせるという別プランを用意していた。ただ、1年契約ではあった」
「そして残念ながら、彼はKTMで2年契約でファクトリーライダーとなる機会を得た。おそらく契約金もわずかに良かっただろう」
「だから、その決定はよく理解できる。また、技術者については、ドゥカティは非常に熟練したスキルあるエンジニアを育成してきたことに誇りを持っている。彼らがドゥカティを離れる決断を下したことは、言うまでもなく残念だと思っている」
「同じポジションで長く留まった後、チーム内で別の役割があるかどうかを確かめたいという人達もいる。だがドゥカティでもそれができないときはある」
「彼らは当然、多くの知識を(KTMへ)もたらすだろう。だが、それはそれだ」
なおミラーは既に最終戦後のバレンシアテストでKTMからテストへ参加。タイムは飛び抜けたものは無かったが、本人は適応に関して予想よりも速いと語っていた。
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