MotoGP マレーシアGP

ドゥカティ“一強”のMotoGPについにメスが? 苦戦する日本メーカーを救済する新たな優遇措置案が明らかに

MotoGPは近年苦戦するメーカーを救済するため、ドゥカティに様々な制限を加えることを計画している。

German Garcia Casanovs

公開日時: 2023/11/12 9:59

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Francesco Bagnaia, Ducati Team

 MotoGPのスポーティングディレクターであるカルロス・エスペレータはマレーシアGPの金曜日、MotoGPクラスに参戦する5つのメーカーに対して、新たなコンセッション(優遇措置)システムの草案を提示した。これは苦戦する日本のメーカーが、欧州メーカーに追いつけるようにするための施策だ。

 現在のMotoGPクラスは、ドゥカティが非常に強力な体制でシリーズを席巻している。今季は4チーム8台で参戦しているドゥカティ陣営はここまでの18戦で15勝を記録。その一方でかつての常勝軍団であるヤマハとホンダは苦戦しており、コンストラクターズランキングでは4位と5位に沈んでいる。

 MotoGPには以前から、苦戦するメーカーや新規参入メーカーを支援するコンセッションが存在する。今季はその対象となっているメーカーはないが、ドゥカティも、アプリリアも、KTMも、この恩恵を受けて現在の地位を築いている。

 今回チームに提示された2024年シーズン以降のコンセッションは、ドゥカティの関係者によると「受け入れられるもの」だという。しかしながらKTMとアプリリアは、その草案を受け入れつつも、ドゥカティに対してさらなる制限を求めている模様。ホンダも「ふたつのメーカーが反対しているため、コンセッションの話を前に進めるのは難しいだろう」としている。

 具体的なコンセッションの内容としては、タイヤやテスト、エンジンの制限、そしてワイルドカード参戦の禁止などが挙げられているという。

 MotoGPが考案したシステムは、コンストラクターズ選手権のポイントに基づいたものだという。マレーシアGP終了時点ではドゥカティが626ポイント、次いでKTMが334ポイント、以下アプリリア292ポイント、ヤマハ176ポイント、ホンダ169ポイントとなっているが、獲得ポイントが多ければ多いほど、多くの制限を受けることになるだろう。

 まずタイヤに関して。現在各ライダーはグランプリ用、テスト用合わせて1シーズンで200セットのタイヤが与えられる。これが下位のヤマハとホンダは230セット、ドゥカティは170セットになり、KTMとアプリリアはその中間となる。

 ワイルドカード枠の数もポイントに基づくこととなり、日本のメーカーは多くのワイルドカード参戦ができる一方で、ドゥカティはその招待枠を一切使えないこととなる。

 プライベートテストの日数には変更が加えられない予定だが、ポイントを稼いでいるメーカーは使用可能なタイヤのセット数が減るため、事実上テストも制限されることとなる。

 ドゥカティはこういった条件を受け入れるようだが、前述の通りKTMやアプリリアはさらなる制限を求めている。具体的には、タイヤのセット数を140セットに減らすよう求めている。ただドゥカティはこの条件を受け入れられないとしている。特にKTMとアプリリアのタイヤセット数が200のままになるのであればなおさらだ。

 その他に提案されているのが、エンジンの基数制限。現在は各ライダーが1年間で7基のエンジンを使うことができるが、具体的な数は決まっていないものの、上位メーカーの基数が減らされることが検討されている。

 カルロス・エスペレータはメーカーを説得してこの新コンセッションをまとめ上げ、最終戦のバレンシアGPまでに正式発表したいと考えている。早めの発表を実現することで、ヤマハやホンダといったメーカーが2024年に向けて欧州メーカーとの差を縮められるようにしたい構えだ。

 

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