ホンダのウイングも違法? 空力パーツを訴えられたドゥカティが”反撃”示唆

シェア
コメント
ホンダのウイングも違法? 空力パーツを訴えられたドゥカティが”反撃”示唆
執筆:
2019/03/18 6:31

ドゥカティは、リヤタイヤ前に設置されたウイングレットに関する抗議への対抗措置として、ホンダのウイングレットに対して抗議することを考慮しているようだ。

 MotoGP2019年シーズンの開幕戦カタールGP終了後、アンドレア・ドヴィツィオーゾら3台のドゥカティ・デスモセディチGP19のリヤタイヤ前に搭載されていたパーツ、通称“スプーン”の合法性に関してホンダ、スズキ、KTM、アプリリアの4メーカーが抗議を提出していた。

 この抗議はFIMのスチュワードによって棄却されたが、後にMotoGP控訴裁判所へ付託されており、次戦アルゼンチンGPまでには判決がなされる予定だ。

 こうした一連の動きについて、ドゥカティのテクニカルチーフであるジジ・ダッリャーニャは抗議した他の3メーカーよりも、ホンダの関与に不満を持っているようだ。

「ホンダの行動全てに驚かされた。加えて言うなら、ホンダはドゥカティとヤマハ(※ヤマハは抗議に加わっていない)と共に今のMotoGPの成り立ちに関わったというのにね」

 ダッリャーニャはSky Italiaにそう語っている。

「KTMとアプリリアについてはあまり語ることはない。ただ、もし私が彼らの立場なら、何か別のことを考えて、少しでもマシンの開発を試みるだろうね」

「だが、スズキとホンダの立場は違う。彼らはカタールGPでのドヴィツィオーゾの優勝という結果が剥奪されれば、チャンピオンシップにおいて、本当に利益を得ることができるんだ」

 論争の的となっている“スプーン”だが、ドゥカティはその合法性については、カタールGPに先駆けて、MotoGPテクニカルディレクターのダニー・アルドリッジの“メモ”によって保証されていると考えている。しかし、この抗議の原動力となったアプリリアによると、以前アルドリッジにより、“スプーン”に似た付加物が非合法であると判断されていたようだ。

「これまで、技術的な特徴に関する争いは、全てMSMA(モーターサイクルスポーツ製造者協会)内部で決着するか、テクニカルディレクターとの話し合いで解決されてきた」

 そうダッリャーニャは語る。

「ホンダがテクニカルディレクターの選択に対して疑問を呈しているという事実は、我々がホンダに対して持っている疑問を告訴することを考えさせてしまう」

Marc Marquez, Repsol Honda Team

Marc Marquez, Repsol Honda Team

Photo by: Gold and Goose / LAT Images

「正直に言って、ホンダのウイングレットは危険だ。危険というだけでなく、細い基部で作られたウイングは受ける風圧によって変形することが考えられる。そして、それは禁止されている可動空力デバイスとしての機能を持つはずだ」

「ただ、これまで我々はこうしたクレームをつけようと考えたことは無かった。だが、誰か……特にホンダがアルドリッジの働きに疑問を持っているならば、そういったクレームを考慮することすら選択肢に入るだろう」

“スプーン”に関する主な論点は、このパーツがドゥカティの主張する通りに、ダウンフォースが目的ではなくリヤタイヤの冷却を主としたパーツかどうか、だ。

「あのデバイスはリヤタイヤを冷却するためのものだと確実に言えるし、それを示す証拠もある」とダッリャーニャは語っている。

「我々には自らの行いを弁護できるだけの、多くの証拠が存在している。だから、何も心配していない」

 ドゥカティのスポーティングディレクター、パオロ・シアバッティは、こうした抗議が実際には“政治的”なものだと以前に示唆していた。

「彼らは既にテクニカルディレクターによって認められたパーツの仕様を妨げようとしている」

 抗議の目的をダッリャーニャはそう見ている。

「言うまでもないが、我々はこのパーツを使用することを決めている。もし私が彼らの立場だったとしたら、恥ずかしささえ感じると思う」

Danilo Petrucci, Ducati Team

Danilo Petrucci, Ducati Team

Photo by: Gold and Goose / LAT Images

次の記事
2位はドヴィツィオーゾが“遅く”走ってくれたおかげ? マルケス、ハードタイヤを履けず苦戦も満足感アリ

前の記事

2位はドヴィツィオーゾが“遅く”走ってくれたおかげ? マルケス、ハードタイヤを履けず苦戦も満足感アリ

次の記事

ポールから一転、7位のビニャーレス……課題は混戦でのライディングスタイルか?

ポールから一転、7位のビニャーレス……課題は混戦でのライディングスタイルか?
コメントを読み込む

この記事について

シリーズ MotoGP
チーム Ducati Team 発売中 , Repsol Honda Team
執筆者 Valentin Khorounzhiy
まずは最新ニュースを読む