ドゥカティ「マルケス獲得の時期は過ぎた」現役最多王者も30歳……時代はこのまま変わるのか?
ドゥカティのスポーティングディレクターを務めるパオロ・チアバッティは、現在の体制ではマルク・マルケスの獲得を検討する時期を過ぎていると語った。
写真:: MotoGP
ドゥカティは2022年シーズンにフランチェスコ・バニャイヤと共に2007年以来となるチャンピオンを獲得。陣営全体としても波に乗っている状況にあるためか、彼らはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)の獲得にも、現在では興味を持っていないと言う。
マルケスは2023年現在、MotoGP現役ライダーの中で最多チャンピオンを誇る、言うまでもなく最強のひとりに数えられてきたライダーだ。しかし、2020年の右腕骨折から歯車が狂ってしまい、2023年こそ復活が期待されるシーズンとなっている。
彼は2020年にホンダと4年間の大型契約を結んでいる。前述のように怪我の影響を大きく受けてきたが、マルケスがホンダを離れる可能性を指摘する憶測が、最近になってにわかに広がり始めていた。
背景には近年のホンダ陣営の苦戦がある。たしかにマルケスはホンダ残留を希望する意思を明らかにしているが、マルケスに対してホンダが“勝てる”マシンを用意できない場合、彼が他メーカーに目を向ける可能性が出てこないとは言い切れないだろう。
マルケスについては過去にも他メーカーとの接触について取り上げられることもあった。それが憶測につながっている向きもあるが、少なくともドゥカティ移籍という可能性は低そうだ。
motorsport.comのスペイン版に対し、ドゥカティのスポーティングディレクターを務めるパオロ・チアバッティは、既にマルケスのようなライダーを必要とする時期は過ぎているという考えを示した。
「ドゥカティがマルクのような“エイリアン”を必要としていないというわけではない。ただ、我々はもう自分たちのチームにそんなライダーを抱えているんだ」
「270周以上をリードしてチャンピオンシップを勝ったのはただひとりで、(ファビオ)クアルタラロだけだ。それがあり得ないとは言わないが、マルケスは30歳となっていて、我々には5~6歳若く、成長の余地のあるライダー達がいるんだ」
「ドゥカティはマルクを必要としていないと思う。最大限の敬意を持ってそう言わせてもらう」
「我々には、彼と契約することを考えずとも、ファクトリーチームに加入したいと熱望してくれる十分なライダー達がいるんだ」
「もちろん、彼がもし我々と会って話したいと連絡をくれれば、やぶさかではない」
「だがマルクがドゥカティと契約するタイミングは数年前だった。今はもう、そうではないんだ」
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