MotoGP イギリスGP

ドゥカティ、イギリスGPでトップ5独占。決勝日に“大きな違い”? 孤軍奮闘エスパルガロ「順位が物語っている」

アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、MotoGPイギリスGPでポールポジションからスタートしながらも、ドゥカティ勢を前にトップ5フィニッシュを逃した。彼は決勝レースでドゥカティ勢が「大きな違い」を生み出していると語った。

Jorge Martin, Pramac Racing

Jorge Martin, Pramac Racing

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、MotoGPイギリスGPでトップ5を独占したドゥカティが、決勝でのレースマネジメントとタイヤマネジメントで「大きな違い」を生み出すことができていると語った。

 エスパルガロは予選で驚異的なレコードラップを記録し、スプリントと決勝レースを先頭でスタートした。しかしドゥカティ勢を前にアプリリアRS-GPは戦闘力で劣り、全20周の決勝スタートでエスパルガロは最新スペックのドゥカティ・デスモセディチGP24を駆る3人のライダーに先行を許した。

 エスパルガロは3周目にドゥカティのエネア・バスティアニーニを抜き返したものの、そこから引き離すのは至難の業。レース中盤を過ぎると、バスティアニーニは再びエスパルガロの前に出た。

 エスパルガロはまた、レース終盤でタイヤパフォーマンスの低下に悩まされ、旧スペックのGP23に乗るグレシーニのマルク・マルケスやVR46のファビオ・ディ・ジャンアントニオにも後れを取り、トップから9.5秒遅れの6位フィニッシュとなった。

 エスパルガロはシルバーストンでの不振が、アプリリアの欠点だけでなく、ドゥカティがライバルに対して持つペースのアドバンテージを映したモノだとの考えを示した。

 イギリスGPでドゥカティは8台全てのマシンがトップ10入り。史上2度目の快挙を果たした。その中でエスパルガロは孤軍奮闘。ドゥカティ勢以外のライダーで唯一トップ8に入った。

 エスパルガロはイギリスGP終了後、5月のカタルニアでポールポジションから4位に終わったことに触れつつ、次のように語った。

「バルセロナと同様、金曜日の時点で、レースマネジメントの面で改善する必要があると警告していた。ドゥカティは去年から大きな進歩を遂げたからね」

Aleix Espargaro, Aprilia Racing Team

Aleix Espargaro, Aprilia Racing Team

Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images

「ポールポジションとコースレコードを獲得しておきながらウィナーから9秒も離されてしまったし、このレースはバルセロナのクローンだね」

「しかし彼ら(ドゥカティ)はそれ以外の何かを持っている。いとも簡単にスピードを出せるし、日曜日に大きな違いを生み出している。日曜日はいつも何かを持っているんだ。僕は彼らのペースで走るためにタイヤを破壊している」

「今回の順位がそれを物語っている。ドゥカティ勢の中で僕が唯一アプリリアだった。トップ10にドゥカティの8台全てが入った。これ以上言うことはない」

 決勝レースがスタートする頃には気温が下がっていたものの、エスパルガロはフロントにハードタイヤを選択したふたりのうちの1台だった。

 そのため当初は、このタイヤチョイスが問題を引き起こしたのではとの憶測が流れたが、後にエスパルガロはリヤにミディアムタイヤを選択したことが原因だったと明かした。

 そしてエスパルガロは、イギリスGPではMotoGPのどのレースよりもレース中にマシン調整を行なったものの、ドゥカティのタイヤアドバンテージを覆すには十分ではなかったと語った。

「今回は僕のレースキャリアの中でも最高の1日だった」とエスパルガロは言う。

「ブレーキングで彼らをスローダウンさせるために、ハードタイヤでできる限りのことをしたつもりだ」

Jorge Martin, Pramac Racing

Jorge Martin, Pramac Racing

Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images

「リスクを冒して、ホルヘ(マルティン/プラマック)とペッコ(フランチェスコ・バニャイヤ/ドゥカティ)の後ろでレコードラップを記録した。でも『これ以上は無理』という瞬間があるから、改善しなければならない」

「バイクに乗っているときは集中していて、今回はマップやエンジンブレーキ、パワーを変えてレコードを記録した」

「可能な限り(ギャップを)縮めようとしたけど、実際はかなりフラストレーションが溜まっている」

「僕が言うのはおこがましいけど、今回、集団の前でフィニッシュした多くのライダーは僕らよりも遅かった。でもドゥカティはタイヤマネジメントの点で大きな一歩を遂げていたんだ」

 

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