クアルタラロとの接触で勝利を失った……アレイシ・エスパルガロ、異次元の追い上げで4位「でも、勝ちたかった」
アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、ヤマハのファビオ・クアルタラロとの接触によりMotoGPオランダGPの優勝を逃したと考えているが、クアルタラロに対して「恨み」を抱いてはいないと語る。
MotoGPのオランダGPの決勝レースで、2番手を走行していたアレイシ・エスパルガロはヤマハのファビオ・クアルタラロの転倒に巻き込まれて大きく後退してしまった。エスパルガロはこの接触により、今回のレースを勝つチャンスを失ったと考えているが、クアルタラロに対して恨みの念は抱いていないと語った。
5番グリッドからスタートしたエスパルガロは、スタートで2番手に浮上。後方からはクアルタラロがプレッシャーをかけていた。
クアルタラロは5周目のターン5でエスパルガロのインに飛び込んだ。しかしクアルタラロはフロントを滑らせてしまい転倒。エスパルガロを道連れにするような形となった。
エスパルガロはなんとか転倒を逃れたものの、15番手まで転落。しかし、その後は目覚ましい追い上げを見せた。前を行くマシンを次から次へとオーバーテイクし、最終ラップには6番手に。そして最後の最後となるシケインでKTMのブラッド・ビンダーとドゥカティのジャック・ミラーの2台を一気に交わし、4位でフィニッシュ。怒涛の11台抜きを見せた。
ランキング首位のクアルタラロがリタイアする中、ランキング2番手のクアルタラロは13ポイントを獲得したことで、ポイント差を21まで縮めることに成功した。
ただエスパルガロは、もしクアルタラロが2位に入ったとしても、レースに勝てた方がよかったと語った。
今日は勝利を失ったと感じているか、それともチャンピオンシップにおいては重要なレースだと感じているかと尋ねられたエスパルガロは、次のように語った。
「それを判断するのは難しいね。今日は勝てたはずだし、ファビオは2位で終われたはずだ」
そうエスパルガロは言う。
「(エスパルガロが勝ち、クアルタラロが2位ならば)5ポイント縮められるだけだ。でも、今回僕は13ポイント縮めた。チャンピオンシップという面で考えれば、良い結果だったかもしれない。でも、僕は勝利を失ったんだ」
「今日は勝てたはずだ。僕はキャリアでまだ1回しか勝ったことがない。13ポイント縮めるより、5ポイントしか縮まらなかったとしても、勝ちたかったと思う」
「もし落ち着くことができなかったら、以前のラップレコードより0.5秒だけ遅いペースで何周も走ることは不可能だ」
「僕はとてもアグレッシブで、熱くなっていた。ものすごく熱くなっていたんだ。自分のダッシュボードを見る度に、僕が走っているラップタイムは、他の人には不可能だと分かっていたし、前を行くマシンを捕まえることができたからね」
「でも同時に、僕はそのペースで走ることができて嬉しかった」
エスパルガロはクアルタラロの転倒について、ターン5のブレーキングゾーンを誤って判断したからだと考えている。
「僕はそのコーナーでとても強く、ファビオもそれを知っていたはずだ」
そうエスパルガロは語った。
「ファビオがあの動きをしたのは、バイクに対する彼の感覚が非常に高いからだ。彼はたくさんの引き出しを持っているから、ラインを封じることもできるんだ」
「彼は汚いやり方をするライダーではない。でも彼の自信はとても高いから、ラインを封じることができるんだ」
「今日は、僕もとても速かった。だから僕も彼のようにラインを閉じた。それで接触してしまったんだ。彼はブレーキングの判断を大きく誤ったので、僕の謝罪してきたんだ」
エスパルガロはコースに復帰した後、「失うモノは何もない」と考え、前を追っていったという。
「今日は失うモノはなにもなかった。傲慢に聞こえるかもしれないけど、今日の僕のペースは、他の人たちよりも少し良かったんだ」
「つまり0.5秒速い時は、他の人たちとは全く異なることをしているということを意味する。だから、はるかに簡単なんだ」
「最後のシケインでは、誰よりもブレーキングを遅らせた。最後のセクターでの僕のスピードは、信じられないほどだった。それが、今回のレースが僕にとってはとても容易なモノだった証だと思う」
Be part of Motorsport community
Join the conversation記事をシェアもしくは保存
Top Comments
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。