ホンダ2年目迎えるエスパルガロ弟「新マシンには時間が必要……出だしで慌てることはない」
レプソル・ホンダのポル・エスパルガロは、2022年型の新マシンについて即座に速さを発揮できなくとも”パニック”に陥ることはないと、じっくり戦っていく姿勢を見せた。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPに参戦するホンダは、2020年にマルク・マルケスが怪我で戦線を離脱すると、1982年の最高峰クラス復帰以来初めて未勝利のシーズンを過ごすという恥辱を経験した。
2021年、復帰したマルケスの手で未勝利記録に終止符が打たれたが、王座からは依然として離れてしまっている状況にある。
ホンダは2022年シーズンに向け、マシン開発に大きく手を入れており、RC213Vを再設計して臨んでいる。
2021年シーズン終了後に行なわれたポストシーズンテストでは、2022年型のプロトタイプを走らせたライダー達から好評価が寄せられていた。しかしホンダ2年目を迎えているポル・エスパルガロは、まだ評価を下すには早いと、2月から開始されるプレシーズンテストや序盤戦を通じたマシンの成熟を待つ姿勢を示している。
「バイクは良くなっている。でもどれくらい良くなっているかについて話すのは、ちょっと気が早すぎる。まず最初に、自分たちのポジションを確かめるために、コースを走っていかないとね」
エスパルガロはホンダのモータースポーツ体制発表で取材を受けると、そう答えた。
「僕らはひとりでこのゲームをしているわけじゃないし、新しいバイクを用意しているのが僕らだけというわけでもない」
「皆が同じように準備しているし、誰もが前進してくるつもりでいるんだ。だからバイクがどう良くなっているかは、マレーシアとインドネシアでの数日のテストで分かってくるだろう」
「バイクが良くなっていると言うだけじゃ、意味がないんだ。もし僕らが0.2秒速くなっていても、周りが0.5秒速くなっていたら……だろう?」
「だから僕らは作業を続ける必要がある。そして序盤戦で理解していくんだ。序盤の戦いでトップに並んでいなかったとしても、それに意味はない」
「新マシンには時間が必要だ。残念だけどテストは5日間しか無い。僕は十分だとは思っているし、パニックになることでもないよ」
「ホンダには4人のファクトリーライダーが十全にパフォーマンスを発揮することで、バイクをより素早く改善していくチャンスがある」
昨年までマシンに対してライダーから挙がっていた共通の不満は、リヤグリップの向上だった。2022年型のプロトタイプでは、その改善が見られているが、エスパルガロはドゥカティ勢に対抗するために、パワーの面でも改善が必要だと指摘している。
「僕らが求めてきたモノ、それはグリップだ。これは誰にとっても重要なモノだった。でもそれだけではなく、ここ数年のドゥカティ勢の直線での速さは明らかだ」
「その点はオーバーテイクの鍵だし、レースを戦っていくための鍵でもある」
「だからグリッドにたくさんのドゥカティ勢が並ぶ2022年を良いシーズンにしたいなら、僕らは直線で彼らと争って、ポジションを確保したり、守ったりできるように、ストレートでより速くなることが必要になってくる」
「その全ての部分が重要だ。全部手を抜けないんだ。道行きは悪くないだろうけど、落ち着いて行く必要があると思う」
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