アプリリア入り断ったライダーよ、刮目せよ! エスパルガロ兄、初優勝で鼻高々
アレイシ・エスパルガロは近年アプリリアが若手に敬遠されていた結果、このMotoGPプロジェクトが”勝てる”と証明することが自身にとってさらなるモチベーションを与えていたと語った。
写真:: MotoGP
2022年のMotoGP第3戦アルゼンチンGPで、アプリリアのアレイシ・エスパルガロは最高峰クラスキャリア200戦目、通算283戦目にして世界選手権初優勝を達成。彼はアプリリアのMotoGPプロジェクトの価値を証明することがさらなるモチベーションになっていたと話した。
エスパルガロがアプリリアに加わったのは2017年。スズキから移籍したエスパルガロは、MotoGPに参戦したばかりのアプリリアと、RS-GPの開発を牽引する存在としてこれまで奮闘を続けてきた。
ただアプリリアは参戦6メーカーの中でも特に厳しい戦いが続いていた。不運だった点としても、2020年アンドレア・イアンノーネにドーピング違反となる反応が検出された結果、4年間の出場停止を言い渡されてしまい、計画が大きく狂ってしまったことがある。
後任のライダーを探したアプリリアは、現在VR46からMotoGPに参戦するマルコ・ベッツェッキや、ジョー・ロバーツなど主要なMoto2ライダーに誘いをかけた。しかし、彼らはアプリリア入りを拒み、結果としてテストライダーだったロレンソ・サヴァドーリが起用されることになった。
そんな”敬遠”されてきたアプリリアで果たした優勝……エスパルガロはこれまでの評価を覆す結果を出したと言える。これまでの戦いを振り返ると、エスパルガロは若手ライダーによる敬遠も、さらなるモチベーションにしてきたと語った。
「スズキにマーベリック(ビニャーレス)と在籍していたとき、そして出ていくことになったときのことを完璧に覚えている。アプリリアから誘いがあったけど、僕は十分な競争力が無くて明らかに”速いライダーのリスト”の先頭には載っていなかった」
Aleix Espargaro, Aprilia Racing
Photo by: MotoGP
「でも、誰もアプリリアにはいかなかった。速いライダー達は誰もそのプロジェクトを信じていなくて、そこに向かわなかったんだ。それで、(移籍後は)1日目から、『このバイクを輝かせよう。このバイクをトップに押し上げよう』と思ったんだ」
「こんなに長く時間がかかるとは予想していなかった。でも、ついに僕らはやり遂げたんだ」
「3年前には何人かの若手ライダーに来ないかと誘ってみたけど、彼らは『他のバイクを待ちたい』と言っていた」
「そのことが僕をよりハングリーにさせて、さらなるモチベーションを与えてくれた。『OK、”アプリリアはノーだ”と言った時を、キミは人生でやらかした日だと覚えることになるだろう』とね」
「まだやるべきことは多くある。でもみんなが、特に若手ライダーがアプリリアのプロジェクトをより真剣に捉え始め、将来の選択肢として考え始めてくれると思う。それはこのスポーツにとっても素晴らしいことだと思うよ」
初優勝を果たしたエスパルガロとアプリリアだが、契約は2022年まで。エスパルガロは現在32歳で最高峰クラスでも年長のベテランライダーだが、今後もレースを続けていきたいと契約延長に前向きな姿勢を示している。
「今(レースを)辞めるとなったら、それは僕自身にとってもフェアじゃないだろう」
「これまでハードワークをしてきたけど、僕は勝ったことがなかったし、どのカテゴリーでも最強ライダーのひとりとしてリードしたことはなかった」
「だから自分自身にフェアであるためには、少なくとももう1~2年はレースをすべきだと思う。肉体的にも充実しているし、ライディングも楽しんでいるからね」
「将来のことについては本当に心配していない。今シーズンを楽しみたいと思っているし、速さと競争力を示したいと思っているんだ」
「レースを続けるためによりエネルギーが必要なのは確かだ。同時に、家族から離れるのは辛いことだとも言わないといけない。それでも、レースで何度も勝って、チャンピオンシップでトップ争いをしていれば、気持ちも楽になるだろう」
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