ヤマハMotoGP、日本開発部隊に変化アリ! 元F1エンジニアが開発に参加……エンジンもパワーアップ?
ヤマハのチームマネージャーであるマッシモ・メレガリは、マシン開発に元F1エンジニアが協力するなど、チームがより開かれた考え方を持つようになったと語っている。
2021年のMotoGP王者であるファビオ・クアルタラロは、2022年シーズン序盤にヤマハのマシン開発に苦言を呈すことも多かったが、現在ではチーム内部の開発に対する考え方も変わってきているようだ。
クアルタラロは2022年前半戦を終えて3勝をマークし、ライダーズチャンピオンシップ首位に立つなど、王座防衛に向けていいポジションにつけている。しかし彼はシーズン序盤は苦戦しており、2022年型YZR-M1の進歩の乏しさにかなり批判的であった。
これまでも不満を表明していたトップスピードに関しては特に厳しく、ヤマハを離脱するのではないかという見方もあったほどだ。
こうしたトップスピードの問題に対しヤマハも動き出した。彼らはF1のフェラーリやトヨタでエンジン部門の責任者を務めていたエンジニアのルカ・マルモリーニをコンサルティング役として起用し始めたのだ。
チームマネージャーのマッシモ・メレガリは、これが外部との協力を行なうヤマハの意向を示しているものであり、その結果が来年に向けて表れることを期待していると話した。
Luca Marmorini, Ferrari Electronics and Engine Director and Stefano Domenicali, Ferrari General Director
Photo by: Sutton Images
「この新しい協力やシナジーだけが希望なのではなく、日本でも彼らの考え方が変わったことが期待になっているんだ」と、メレガリは言う。
「通常、彼ら(日本のヤマハ)は内部で取り組んできたが、今はよりオープンマインドになっており、バイクと結果を改善する方法により集中している」
「私はこの新しいコラボレーションの結果が、シーズン終わりに確認できることを期待している。想像の通り、彼らは既に来年のエンジンとバイクに向けた取り組みを行なっているからだ」
「とても満足しているし、かなり自信があるよ」
なおマルモリーニとの協力は、今年2月から開始されていることが分かっている。
ヤマハの開発姿勢については、2021年限りで引退したバレンティーノ・ロッシが近年苦言を呈していたこともあった。彼はヤマハの開発陣が「自分たちのしたいようにしている」と語っており、ライダーの考えが反映されていないと示唆していた。
2021年のペトロナス・ヤマハSRT移籍を前に、ロッシは開発との関わりを尋ねられると次のように語っていた。
「大きくは変わらない。今年僕がとても(開発に)関与していたのか、そうじゃないのかを理解する必要があるけどね。僕には分からない」
「僕にできることは、誠意を持ってすべての経験を伝えて、そして僕が何を必要としているのかを話すことだ」
「でも往々にして、僕らは同じような問題を抱えている。だから来年も大きくは変わらないと思っている」
「とにかく、日本のエンジニアはライダーのコメントを聞いてはくれるけど、結局は彼らのやりたいことをするんだ」
「既に彼らの頭の中には、やりたいことが入っているだろうね」
マルモリーニの参画は、こうしたロッシのコメントが発せられていた状況から、ヤマハが変わりつつあることを示唆するものだろう。
2023年シーズンに向けた最初のテストは、最終戦バレンシアGP終了後にまず1日のポストシーズンテストが行なわれる。その後、2023年開幕戦前には3日間のシェイクダウンテストと、計5日間のプレシーズンテストが行なわれる予定だ。
Be part of Motorsport community
Join the conversation記事をシェアもしくは保存
Top Comments
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。