バニャイヤは懸念も、最新型バイクが減っても問題ない? ドゥカティ幹部「これがベストな妥協」
ドゥカティのジジ・ダッリーニャは、2025年に投入するファクトリーマシンが3台に減ることについて、悪影響は無いだろうと決定を擁護した。
ドゥカティのゼネラルマネージャーを務めるジジ・ダッリーニャは、2025年からファクトリーマシンの台数が減ることで、ネガティブな影響はないと主張している。
今季限りでプラマックがドゥカティ陣営を離れることになった。これを受けてドゥカティは、2025年シーズンに向けてVR46とファクトリーサポート契約を締結し、1台のファクトリーマシンを供給することが先日発表された。
そのためドゥカティは来年、ドゥカティ・チームの2台、VR46の1台の計3台が最新型のファクトリーマシンとなる。現在は4台の最新型を走らせているため、そこから1台減ということになる。
ドゥカティのこうした決断について、パフォーマンスへの影響を懸念する声もある。ただダッリーニャは最新型3台、旧型3台の体制は、最良の妥協だと主張する。
「最終的に我々はバイクの総数を8台から6台へと減らした。そして、3台のファクトリーマシンと3台の旧型の組み合わせは、我々にとって最善の妥協案だった」
ダッリーニャはMotoGP.comに対してそう語っている。
「我々がサテライトチームを持つことはライダーを育成するためであるから、これは我々にとっても重要なことなんだ」
「結局のところ、新人や新顔には最新型のバイクは必要とされていない。ファクトリーマシンはより多くのプレッシャーなどをもたらすからだ。時には旧型のバイクでスタートする方が良いこともある」
ただKTMやヤマハといったライバルメーカーも、来年からはサテライトチームを含めてファクトリーマシンで揃えて来るため、その面で数字上は不利な立場とも言える。
しかしダッリーニャは、ファクトリーマシンの台数で劣っていても、ドゥカティが不利になることはないと考えている。
Luigi Dall'igna, Ducati Team
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
「我々は勝ちたいと思っているし、バイクのポテンシャルをキープするためにベストを尽くさねばならないと思っている」
「しかし4台のファクトリーマシンを走らせることは、ファクトリーライダーのパフォーマンスにとっては、そこまで重要ではないと思う」
「前年のバイクであっても、バイクの改善のためにすべき道筋を理解し、開発をすることは可能だ」
一方で現在ドゥカティで2連覇中のフランチェスコ・バニャイヤは、ダッリーニャの見解に同意していない。彼は来シーズン、バイクを改善して行くための分析データが少なくなることは見逃せないと指摘している。
「大きな違いではないし、大きな不利ではないけれど、4台のバイクがいたほうが3台よりは良いよ」
バニャイヤはそう語る。
「4台あればよりデータが得られるし、より多くのことを理解できる。だから僕にとってはそっちのほうが良いんだ。でも、これは僕の決めることじゃないからね」
「何かテストするにしても、4人のライダーで試すことができたからそっちのほうが良かったね。そうなると、僕らもテストでやることは増えてくる」
「既に今年もテストでは(最新型が4台走っていても)仕事を終えられなかった。だから僕は最新型を4台用意して、2チームに同じものを与えたほうが良いと思っている」
Additional reporting by Lorenza D'Adderio
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