「賢いやり方だとは思わない」テック3のシュタイナーCEO、ビニャーレスのKTM批判に厳しい見解
テック3のギュンター・シュタイナーCEOは、現所属のマーベリック・ビニャーレスが2027年以降の契約を巡って、KTMを公然と批判したことは得策ではないと語った。
テック3・KTMのマーベリック・ビニャーレスは、2027年以降の契約が不透明なことを巡ってKTMを公然と批判している。そのことについて、テック3のギュンター・シュタイナーCEOは「ためにならない行為だ」という見解を示した。
2027年以降の契約が定まっていないビニャーレスはこの数週間、KTMの対応を批判してきた。チェコGPでは、KTMが2027年に向けた自身の去就を宙ぶらりんの状態にしていると非難。そしてオランダGPではさらに踏み込み、もし来季シートを失うことになれば、その責任は全面的にKTMにあると主張した。
ビニャーレスが不満を募らせている背景には、当初予定されていたファクトリーチーム昇格が実現しないことが明らかになった後も、KTMが他チームとの交渉を自由に進めることを認めなかったことがある。
ビニャーレスの契約には、2027年に向けてKTMが優先交渉権を持つ条項が含まれており、その効力は6月末まで続いている。しかし今季のライダー市場の動きは早く、すでに空きシートはほぼ残っていない状況にある。
この件について問われたシュタイナーCEOは、現在のライダー市場に残された選択肢の少なさを考えれば、ビニャーレスは発言にもっと慎重であるべきだったと語った。
「賢いやり方だとは思わない」と、シュタイナーはビニャーレスの発言について述べた。
「なぜ彼があんなことを言ったのかは分からない。もし選択肢がないなら……“物乞いは選り好みできない”ということだ。しかし彼が何を考えていたのかは分からないね。もしかしたら、発言した時には何も考えていなかったのかもしれない」
Maverick Vinales, Red Bull KTM Tech 3
Photo by: Gold and Goose Photography / Getty Images
なおテック3は2027年に向けてライダーラインアップを一新すると見られている。
現在の所属ライダーであるエネア・バスティアニーニは来季からトラックハウスへ移籍する見込みであるため、テック3は現ホンダのルカ・マリーニとの交渉を開始していると見られる。またそのチームメイトには新人の起用も検討されていて、Moto2のセナ・アジアスの名前が挙がっている。
ビニャーレス本人も、テック3に残留するのは厳しい状況にあると認めている。前述の発言が彼の将来に悪影響を及ぼす可能性について問われたシュタイナーCEOは、次のように答えた。
「こういう発言がプラスになるとは思えない。KTMを全面的に非難するのも、少し厳しすぎる」
「パフォーマンス面で言えば、今のKTMはアプリリアやドゥカティほどではない。しかし競争力がまったくないわけではない」
「ペドロ(アコスタ)は良い走りをしているし、エネアもトップ10に入っていた。だから、すべてをKTMのせいにすることはできない。彼が何を考えていたのかは分からない。ただ、来年MotoGPに残れない可能性があるという状況に感情的になってしまい、その感情が先走ったのかもしれない」
ビニャーレスは今季序盤、以前怪我をした際に治療のため左肩に入れたネジを除去する手術を受けたことで複数戦を欠場した。
現在の苦境の原因となった2025年ドイツGPでの事故からすでに約1年が経過しているものの、ビニャーレスはいまだ完全な回復には至っておらず、それがMotoGPでの成績にも悪影響を及ぼしている。
ビニャーレスは、いずれ完全なコンディションを取り戻し、かつてのパフォーマンスを発揮できると確信している。しかしKTMとテック3の双方は、最終的な判断を下す前に、まず彼のパフォーマンスを見極めたいとの姿勢を示している。
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