ホンダMotoGP、復活のため”奥の手”を発動? ミシュランにエンジニア交代要請&シャシー外注か
ホンダで新たにテクニカルディレクターに就任した河内健は、現在タイヤを供給するミシュランに対し、スズキ時代の担当エンジニアを回すよう要請している。そして、カレックスに対してシャシー製造を依頼しているという。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP2023年シーズンの開幕が近づいているが、ホンダは今年も苦戦しそうな状況が見えてきた。そんな中、今年から新たにテクニカルディレクターとなった河内健が、ミシュランにスズキを担当していたエンジニアをホンダへ回すよう要請していることが分かった。
ホンダはここ数年間苦しい戦いが続いているが、2023年シーズンに向けてはマルク・マルケスの怪我の影響もすでに払拭されたこともあり、復活が期待されていた。2回のプレシーズンテストを経た段階でホンダは改善を示しつつあるが、まだ厳しい状況にあることも浮き彫りとなってきている。
今年、ホンダはMotoGPを撤退したスズキから河内健を獲得し、テクニカルディレクターに起用した。ヘッドハントされた河内が能力を発揮することをチームは期待しているが、ひとまず彼は解決策のひとつとして、ミシュランに対してスズキを担当していたエンジニアに変更するよう要望を出しているという。
ただ、スズキを担当していたミシュランエンジニアであるクリストフ・ロバートは、現在グレシーニの担当となっている。そのためグレシーニ側とは衝突が発生しており、ホンダの担当エンジニアと交代するのか、ミシュラン側からより好ましい代替案が出るかを評価するため、5月のスペインGPまで決定が遅れる可能性もあるようだ。
■ホンダがシャシーをカレックスへ外注
さらに、ホンダはマシンの中核部品のひとつであるシャシーを外注するという奥の手まで使ってきたことが分かった。彼らはMoto2クラスで一大勢力にもなっているカレックスへ、シャシーの制作も依頼していると独SpeedWeekが報じた。
ホンダは昨年、アルミニウム製スイングアームをカレックスに発注しており、実際にマシンに搭載している。
報道によるとカレックス製のシャシーはスペインGP後に行なわれるオフィシャルテストに間に合うように準備が進められているという。ホンダのテストライダーのステファン・ブラドルはスペインGPでワイルドカード参戦を行なう予定であるため、準備が間に合えばカレックス製シャシーのテストを一足早く実戦でテストできると考えられる。
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