ホンダ、優遇措置制度で1ランクアップ近し。来季はエンジン開発凍結、レギュラーライダーのテスト制限の可能性
ホンダが今季の残り2戦で調子を維持した場合、MotoGPの優遇措置制度でグループCにランクアップし、様々なアドバンテージを失う可能性がある。
ホンダはここ最近のレースで着実に調子を上げている。そのため、残り2戦でMotoGPの優遇措置(コンセッション)制度でグループCに昇格する可能性が高い。
2024年から新しくMotoGPが導入したコンセッションのルールでは、各コンストラクターの最高位のライダーのポイントのみが合算されるコンストラクターズ選手権の獲得ポイントの割合によって、A~Dの4つのカテゴリーに各メーカーが振り分けられる。この内最下位のグループD(現在のホンダとヤマハが含まれる)ではレギュラーライダーによるプライベートテスト許可やテスト用タイヤの本数増加、エンジン開発の自由など様々な恩恵が与えられている。
ポルトガルGPとバレンシアGPのあと、シーズンが終了したところで5つのメーカーがそれぞれどのグループに含まれるかが再計算されることになる。
現行のレギュレーションでは、コンセッションのステータスはシーズンの中間点と終了時の2回、コンストラクターズチャンピオンシップポイント獲得率に基づいて見直される。基準は以下の通りだ。
グループA:ポイントの85%以上
グループB:60%以上85%未満
グループC:35%以上60%未満
グループD:35%未満
圧倒的な強さを発揮しているドゥカティは、すでに来季もグループAに属することが決まっており、もっとも厳しい制約を受けることになる。ドゥカティは獲得可能なチャンピオンシップポイントのうち95.6%を獲得しているのだ。
また残り2戦の結果にかかわらず、他のメーカーはまだ60%のしきい値に達していないため、引き続きグループBに属するメーカーはゼロとなる。
アプリリアとKTMはグループCに留まる。両メーカーはどちらも45%前後のポイント獲得率であり、グループC残留は余裕である一方で、グループB昇格には程遠い。
ホンダは残り2戦で少なくとも19ポイント以上獲得すれば、グループDからCへと昇格し、この2チームに加わる見込みだ。その可能性はかなり高いと思われる。(ポルトガルGPのスプリントレースで3ポイント獲得済み)。
仮にホンダが残り2戦でノーポイントに終わった場合、その数字は32.6%に下がり、グループDに留まることになる。しかし、最近の成績を考えると、そのシナリオはありそうにない。
シーズン序盤には、ホンダの獲得ポイントが2戦合計19ポイントを下回った組み合わせはいくつかあったが、8月のオーストリアGP以降は毎戦ふた桁のポイントを獲得している。
ヤマハはホンダと同じく、現在最も制限が少ないグループDに所属している。理論上、残り2戦の結果次第ではグループCへの昇格は可能だが、74ポイントのうち64ポイントを獲得する必要があるため、現実的ではないだろう。
グループDからグループCに昇格すると、レギュラーライダーのプライベートテスト参加ができなくなる。また、エンジンの仕様は凍結され、シーズン中の空力アップデートもできなくなる。
制限は厳しくなるがホンダの改善は明らかであり、コンセッションの昇格もそれを反映している。優遇措置が緩和されても、改善を続けていけるかがホンダの次なる課題になる。
Joan Mir, Honda HRC
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
MotoGP 2025 コンストラクターズランキング
|
順位
|
マニュファクチャラー
|
ポイント
|
ポイント獲得率 (最大740点中)
|
|
1
|
ドゥカティ
|
708
|
95.6%
|
|
2
|
アプリリア
|
355
|
47.9%
|
|
3
|
KTM
|
325
|
43.9%
|
|
4
|
ホンダ
|
266
|
35.9%
|
|
5
|
ヤマハ
|
221
|
29.8%
|
コンセッション制度のグループ別制限
| グループ |
ポイント 獲得率
|
テスト用タイヤ本数 |
プライベート テスト |
基準サーキット* | ワイルドカード |
エンジン 基数 |
エンジン 仕様 |
空力 アップデート |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A | ≥85% | 170 | テストライダー | 3 | 0 | 8 | 凍結 | 1 |
| B | ≥60% <85% | 190 | テストライダー | 3 | 3 | 8 | 凍結 | 1 |
| C | ≥35% <60% | 220 | テストライダー | 3 | 6** | 8 | 凍結 | 1 |
| D | <35% | 260 | 制限無し | 制限無し | 6** | 10 | 凍結 | 2*** |
*メーカーがテストを行なうために指定できるサーキット
** ワイルドカードはエンジン仕様の凍結対象外。夏季休暇前までに最大3台、休暇後にもさらに3台まで許可
*** 以前の空力仕様のうち1つは破棄されなければならない。
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