分析

MotoGP インドネシアGP

ホンダとヤマハ、インドネシアGPで表彰台チャンスを逃す。アコスタのライディングスクールとタイヤが原因?

ホンダとヤマハは、MotoGPインドネシアGPで一時は表彰台を争ったものの、最終的にはそれを逃した。ルカ・マリーニとアレックス・リンスは、なぜ後退したのだろうか?

Rachit Thukral

Rachit Thukral

編集: 2025/10/07 7:56

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Alex Rins, Yamaha Factory Racing

 MotoGPインドネシアGPの決勝では、ホンダとヤマハが表彰台争いに加わった。しかし最終的に彼らはそのチャンスをモノにできずに終わってしまったが、何が足りなかったのか?

 インドネシアGP決勝ではドゥカティが苦戦気味だったこともあり、ホンダとヤマハにとっては上位フィニッシュの大きなチャンスだと見られていた。

 そしてその見込みどおり、ホンダとヤマハは決勝で表彰台を争った。トップをフェルミン・アルデゲル(グレシーニ)が独走する中、2番手以下はペドロ・アコスタ(KTM)を先頭に大混戦となり、ルカ・マリーニ(ホンダ)とアレックス・リンス(ヤマハ)がその集団につけたのだ。

 マリーニは10周目に一度アコスタを攻略して2番手に浮上。ただバトルは激しく、アコスタに抜き返されてしまうことになった。

「ペドロは完璧に皆のことをブロックしていた。素晴らしいレースっぷりだったよ」と、マリーニは語った。

「どうやってそうできたのかはわからないけど、KTMはものすごく深いブレーキングができているんだ」

「彼らはミディアムのフロントタイヤを使っていたけど、もしかするとそのためだったのかもしれない。バイクは信じられないような加速で、ドゥカティよりも速かった」

「オーバーテイクするのは本当に難しくて、何度もトライしたけど、彼に何度も抜き返されてしまった。僕は昨日のスプリントでのこと(タイヤ空気内圧の違反でのペナルティ)があって少し不安だったから、ちょっと内圧もマネジメントしていたんだ」

「でも、2位には楽に入れるだけの良いペースがあったと思う。僕はペドロを上手く抜いて、抜き返されないようにすれば良かっただけなんだ」

Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing

Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing

Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images

 仮にマリーニがアコスタを抜けず、3位でのフィニッシュだったとしても、ホンダとしては日本GPから2戦連続での表彰台となるため、十分に好リザルトだったはずだ。しかしアコスタのペースコントロールの結果、後ろは大渋滞……それがマリーニから表彰台を奪い去ることに繋がった。

 14周目にラウル・フェルナンデス(トラックハウス)がターン16でマリーニを抜いた後、マリーニは最終コーナーで反撃。しかしふたりは接触してしまいコースアウトして後退……最終的にマリーニ5位、フェルナンデス6位という結果となった。なお彼らは表彰台を逃したことで、互いに批判を繰り広げることになった。

 マリーニとフェルナンデスの接触を漁夫の利としたのがリンスだった。序盤から2番手集団に喰らいついていたリンスは一気にふたりを抜き去って、3位獲得のチャンスを掴んだ。

 ヤマハ移籍後は苦戦し続けてきたリンスが、ついに表彰台かと思われた。しかし、それはリヤタイヤの消耗によって叶わなかった。今回ヤマハはミシュランが持ち込んだより硬い構造となったタイヤの熱入れに苦戦し、決勝でもソフトタイヤをリヤに使っていたのだ。

 そしてリンスはソフトタイヤを序盤から使いすぎたことで、終盤にパフォーマンスが急激に低下することになり、10位まで後退してのフィニッシュに終わった。

「残念だよ。レース前からソフトタイヤだと難しいだろうなとは分かっていたけどね」とリンスは言う。

「早くから(タイヤが)終わっていくかと思ったけど、最終的にはラスト5周だった」

「全力でリヤタイヤをコントロールしようとしていた。そうしてラスト5周まであそこに喰らいついていたんだ」

Luca Marini, Honda HRC, Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing

Luca Marini, Honda HRC, Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing

Photo by: Sonny Tumbelaka / AFP via Getty Images

 チームメイトのファビオ・クアルタラロはフロントにハードタイヤを使用していたが、タイヤの消耗についてこう語っている。

「僕は(リンスの)後ろで2~3周走っていたけど、オーバーテイクはできなかった。タイヤを少し温存していくと、彼は数周で逃げていった」

「こっちとしては、最後まで追いつけるかどうかはわからないけど、少しでもタイヤをフレッシュな状態に保たなくちゃいけなかった」

「残り7周でまだ彼が2番手にいるのが見えた。それで少しマネージしすぎたかとも思ったんだ。だけど基本的には、タイヤ(ライフ)が終わったらそれまでだった」

■怒るミル

 ホンダのジョアン・ミルは日本GPで3位となり、インドネシアGPでもスプリントレースでは12番グリッドから5位まで追い上げるなど好調だった。しかし決勝では1周目に7番手まで順位を上げつつも、2周目に単独で転倒……表彰台を争うチャンスすらなかった。チームメイトが表彰台を争ったのとは対照的だ。

「ご想像のとおり、怒ってるよ。だって今日は、表彰台をまた争える良いチャンスを失ってしまったんだからね。でも、時にはこういう事もある」

 ミルはそう語った。

「ミディアムのリヤタイヤに、何が起きていたのかを解明しなくちゃいけない。バイクは乗れたもんじゃなかった」

「最初の2周で、タイヤに適切に熱を入れることが完全に不可能だった」

「現状では何かが欠けてしまっているから、分析が必要だ」

「誰かを抜こうとしてクラッシュしたんじゃない。ただ後ろにいて、リヤタイヤを温めようとしていただけなんだ。ブレーキングポイントのたびにワイドに膨らんでしまっていた。プッシュもできないままにね。だからかなり腹立たしい」

「今日は技術的な面で何かが欠けていた。だから何が違ったのか、改善のためにどんなことができたのかを究明しなくちゃいけないんだ」

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