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イアンノーネに対する4年処分は“信じられない”……エスパルガロ兄「やりすぎだと思う」

アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、チームメイトのアンドレア・イアンノーネに対しドーピング疑惑で4年間の出場停止処分が下されたことは「信じられないし、厳しすぎる」と語った。

Aleix Espargaro, Andrea Iannone, Aprilia Racing Team Gresini

Aleix Espargaro, Andrea Iannone, Aprilia Racing Team Gresini

Aprilia Racing

 昨年のマレーシアGPでアプリリアのアンドレア・イアンノーネから禁止薬物の反応が検出された件について、11月10日にCAS(スポーツ仲介裁判所)での控訴審が行なわれ、イアンノーネにはWADA(世界アンチ・ドーピング機関)の求める4年間の出場停止処分が下った。

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 CASはイアンノーネ側の“故意の摂取ではなかった”という主張を裏付ける、禁止薬物に汚染されていた食肉を摂取したという十分な証拠を示すことができなかったとしている。

 アプリリアはこれまでイアンノーネの無実を信じて彼を支援してきたが、CASの裁定によって彼のキャリアは実質的に終了してしまった。

 今回の裁定について、イアンノーネは「不正義によって心が引き裂かれる思い」とコメントし、結果に納得していない姿勢を示している。

 バレンシアGPを前に、motorsport.comはCASの処分に関する意見をイアンノーネのチームメイトであるアレイシ・エスパルガロに尋ねたが、彼はこの決定は厳しすぎると語った。

「かなり腹立たしいよ。彼が間違いを犯したのか、(食肉に薬物が)混入していたのかは彼だけが知っていることだけど、個人的には4年間の処分は信じられない」

「1年間の処分や、(当初科されていた)18ヵ月間で十分すぎるほどだ」

「4年間というのは“虐め”だし、完全にやりすぎだと思う。だけどWADAはそう決めた。だからできることは何もない」

「判決に疑いを持っているんじゃないけど、結局のところ、誰も本当のところは分かっていなくて、真実を知っているのは彼だけなんだ」

「もしアンドレアが食肉が汚染されていたと言うなら、僕は彼を信じられる。何故かって? MotoGPでは薬物を摂取しても大した効果は得られないからだよ。だけど何をしたのか、それは彼しか知らないんだ」

「唯一言えることは、仮に彼が薬を摂取していたとしても4年間は重すぎるということだ」

「それから肉が汚染されていたなら、なおさらだ。意図して彼が(薬物を)摂取したとしても重すぎる」

 なおアレイシ・エスパルガロはイアンノーネに対し、今週末のバレンシアGPでチームに帯同するよう話をしたとも語った。

 イアンノーネの4年間の出場停止処分が決定したことで、アプリリアは2021年シーズンに向けたライダーを見つける必要がある。

 そしてその有力候補としてMoto2のマルコ・ベッツェッキが浮上しているということが先日明らかとなった。

 なおこれまでアプリリアはカル・クラッチローと来季に向けた合意に達していると見られていたが、その合意は失効し、現在クラッチローはヤマハとテストライダー契約の交渉を行なっていると認めている。

 またアレイシ・エスパルガロも来季に向けては若いライダーを起用することが今はベストだと感じているようだ。ただその選択は、来年も彼がほぼひとりでRS-GPの開発を担っていくということも意味している。

「ベッツェッキ、それから(ファビオ)ディ・ギャナントニオはとても速いライダーだ」

「ベッツェッキは今年世界チャンピオンになれる可能性があるし、彼は来年MotoGPへの昇格予定もない」

「だからイタリア人の彼が来るとすれば、アプリリアには良いことだと思う。ちょっと心配なのは最初から彼らが僕の助けにはなれないだろうということだ」

「だから来年はまた僕がひとりでバイクを開発することになりそうに思える。これは良いことではない」

「でも、それが今の状況なんだ。だから若手ライダーが来たなら、僕はもう1年は難しいだろう。でもそれはしょうがないことだ」

 

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