MotoGP オーストリアGP

ジャック・ミラー、”ハーレー”級レースペースに「恥ずかしい。思い出したくもない1日」ホイールスピンでまともに走れず

ジャック・ミラーはMotoGPオーストリアGPにおいてレースペースが極めて遅かったことについて「かなり恥ずかしい」と語った。

Rachit Thukral Gerald Dirnbeck

公開日時: 2026/09/23 3:27

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Jack Miller, Pramac Racing

 プラマック・ヤマハのジャック・ミラーは、MotoGPオーストリアGPでのレースペースが著しく落ち込み”バガーカップ級”となってしまったことを恥じている。

 オーストリアGPではヤマハ陣営全体が苦戦し、今シーズン最悪のレースのひとつとなった。その中でもミラーはタイヤの極度の摩耗という問題に見舞われてしまった。

 それによってミラーのレース終盤のペースは急激に悪化。1分32秒台で周回していたペースが、1分38秒台にまで落ち込んでしまった。最終ラップのタイムは1分40秒225と、勝利したペドロ・アコスタ(KTM)からは8秒も遅いものだった。

 なおこの1分40秒台というタイムは、Moto3クラスよりも遅い。オーストリアGPで勝利したマキシモ・キレスは、1分39秒台でレースを走っている。

 レース後、ミラーはリヤタイヤが深刻な劣化に見舞われ、ストレートでアクセル全開で走れない状態だったと語った。

「満足できる日ではないし、思い出したくもない。かなり恥ずかしいよ」

 ミラーはそう語る。

「13~14周目あたりから、もう何もできなかった。バイクがストレートでもホイールスピンしていて、何もできることはなかった」

「3周目にマッピング2へ切り替えた。その時は集団の中にいた。14周目あたりで、3速、4速でストレートを走っているときに、タイヤが本当に限界に達し始めていることが分かった」

Jack Miller, Pramac Racing

Jack Miller, Pramac Racing

Photo by: Gold and Goose Photography / Getty Images

「だからマップ3に切り替えた。これはいわばバックアップ用の設定だった。残り7周くらいまではトプラク(ラズガットリオグル/チームメイト)の後ろでなんとかついていったけど、そこから(タイヤが)ベースラバーの状態だった」

「タイヤ中央に大きくベースが露出していて、ストレートではスロットルを開けられなかった。コーナー進入でも慎重にならなければならなかった。ベースラバーの状態で乗っているから、マシンが動き始めてスピンしてしまうんだ。だから、ただレースを終えるために周回していた」

 ミラーは、ペースがハーレーダビッドソン・バガー・ワールドカップで見られるようなタイムと変わらないレベルまで落ち込んだにもかかわらず、ガレージに戻ってリタイアすることは一度も考えなかったという。

 今季からスタートしたハーレーダビッドソン・バガー・ワールドカップは、ツーリングバイク”ロードグライド”をベースにし、車体重量が約280kgながら、最高出力200ps以上の重量級バイクで争われる。北米とヨーロッパで全6戦12レースがMotoGPと併催された。オーストリアではその最終戦が行なわれたが、予選でのポールポジションタイムは1分38秒650だったようだ。

”重量級”のマシンで争われるハーレーダビッドソン・バガー・ワールドカップ

”重量級”のマシンで争われるハーレーダビッドソン・バガー・ワールドカップ

写真: Mirco Lazzari gp/Getty Images

「僕はマシンを止めてしまうような人間じゃない」

 そうミラーは語った。

「仕事をするためにコースに出ていたし、レースは終わるまで終わらない。赤旗が出るかもしれないし、何が起こるか分からない。レースに参加していないより、参加していた方がいい」

「そう、1分38秒台なんて走っているのは恥ずかしいよ。クソみたいなバガーのタイムだからね。でも、結局のところ、ここに来たのは仕事をするためだ。そして今日の仕事は、クソみたいな21位だった」

 ミラーの苦戦の一端には、オーストリアGPでミシュランが持ち込んだより硬いケーシングのタイヤの存在も関わっていた。またそれだけではなく電子制御の問題にも苦しめられたという。

「週末を通して、電子制御に問題を抱えていた。今日は少し良くなったけど、母親に手紙を書いて報告するほどのものじゃない」と、ミラーは言う。

「荷重をスムーズに移動できていないんだ。それで急速な動きが加わるとホイールスピンを誘発してしまう。一度スピンが始まると、立て直すことができなくてラップタイムは確実に遅くなってしまう」

「他の陣営、特にアプリリアはパワーを上手く伝えてより多くのパワーを利用できている。僕らは仮にあと40馬力あったとしても、このケーシングのタイヤでは特にスピンしてしまうから、パワーは活かせないだろうね」

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