初優勝なのに国歌が流れない!? ヨハン・ザルコ、オーストラリアGPの表彰式でまさかトラブルに遭遇
MotoGP第16戦オーストラリアGPで最高峰クラス昇格後初優勝をついに遂げたヨハン・ザルコだったが、その一世一代の表彰式ではあるトラブルが発生していた。
フィリップアイランド・サーキットで行なわれたMotoGP第16戦オーストラリアGPで、キャリア初優勝を収めたヨハン・ザルコ(プラマック)だが、その表彰式ではトラブルが発生していた。
ザルコはMoto2クラスで2015年と2016年に2年連続でチャンピオンに輝き、2017年から最高峰クラスに昇格。テック3・ヤマハから参戦し、表彰台やポールポジションを獲得するなどその実力を発揮していた。
KTMでの苦戦を経て現在のプラマックに加入した後も、ザルコは安定してパフォーマンスを発揮し、多数の表彰台を獲得してきた。しかし、ここまでの7年間のキャリアの中でまだ優勝には手が届いていなかった。
そして今回のオーストラリアGPでザルコはラストラップに、それまで首位をひた走っていたホルヘ・マルティン(プラマック)をついに捉え、そしてオーバーテイク。トップを狙ってくるフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)を抑えきってトップチェッカーを受け、7年目にしてキャリア初優勝を収めた。
念願の初優勝を喜んでいたザルコだったが、彼の”一世一代”の表彰式では、実はトラブルが発生してしまっていた。表彰式で流れるはずのフランス国歌”ラ・マルセイエーズ”が流れていなかったのだ。
中継映像では別ラインで音声が流れていたため気が付かなかった人も多いはずだが、現場ではこれが流れていなかったため、ザルコはこれまで以上にフランス国歌を歌う努力をしなくてはならなかった。
表彰式終了後、ザルコはFIMのホルヘ・ビエガス会長を捕まえ、これは恥ずべき事態だと直接訴えたことを明らかにした。
「FIMの会長にこれは恥ずべきことだと伝えたよ。表彰式で国歌が流れない、しかもそれがMotoGPでのキャリア初優勝となれば、多少は感情的にもなる」
ザルコはCanal+にそう語った。
「でも喜びは消えていない。大声で最後まで歌うことができたのを、ちょっとだけ誇りに思うよ」
「土曜日の決勝レースだったからといって、国歌が流れる権利が無いなんてことはない。最後まで感動を味わいたいと思っているんだ。でも時には人間がミスをして、台無しになってしまうこともあるというのは理解している」
なおザルコは今回の勝利を受けて、チェッカー後にはMoto2クラス時代にはおなじみだった優勝後のバク宙パフォーマンスを復活させた。
「チェッカーの時は、そんなことは考えていなかった。少し先に進んでから『アレをやらなきゃ! めちゃくちゃ疲れているわけじゃないし、やってみよう』と思った」
「着地で地面に手を着いちゃったし、完璧じゃなかったけどね。でも少なくとも着地できた。以前のようにファンの皆の前でできて良かったよ」
「(以前のバク宙から)7年も経過すれば、練習を少し休んでしまうのも普通のことだろう。でも僕は復活したし、この喜びを皆と共有できてうれしいよ」
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