「マルケスはもう5年はやれる」ホルヘ・ロレンソ、苦境続きの好敵手に信頼寄せる
元MotoGPライダーのホルヘ・ロレンソは、怪我続きのマルク・マルケスについて、まだ5年はキャリアを続けるだろうと、かつてのライバルを語った。
写真:: MotoGP
2019年限りでMotoGPを引退したホルヘ・ロレンソ。3度のMotoGP王者である彼は、現役中に激しく王座を争ったマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)はまだ5年はキャリアを続けられると考えている。
ヤマハで3度世界の頂点に立ったロレンソは、引退後にテストライダーを務めるなど、グランプリとのつながりを保ってきた。今年もDAZNのMotoGP解説に携わっており、最新のMotoGPシーンを追いかけている。
motorsport.comはそんな彼にインタビューを実施。今ホットな話題について意見を聞いた。
ロレンソの古巣であるヤマハは、2021年にファビオ・クアルタラロが2015年ロレンソ以来の王座を獲得。しかし2022年は苦戦が続いている状況にある。ロレンソは、ヤマハが他メーカーよりも進歩が少ないと厳しい言葉を投げかけたが、噂されるクアルタラロの移籍などについては否定的だ。
「僕の見解では、ヤマハは他のメーカーよりも進歩が少ないと思う」
「ファビオが素晴らしいライディングで、バイクを最大限活用していたとしても、彼が表彰台を獲得するのに十分ではないんだ。心理的に厳しいモノだろうけれど、彼にとってこれ以上良い選択肢は無いだろう」
「ホンダはとても難しいバイクだし、ドゥカティには余裕が残っていない」
そして苦しんでいるという点では、レースで激しく競い合ったマルク・マルケスもそうだ。2020年の右腕骨折から、2021年末の右目の複視、そして今シーズン復帰後の複視の再発……6度のMotoGP王者は逆境が続いている。
しかしロレンソはかつてのライバルについて、”もう5年”はキャリアが残っているだろうという考えを示した。
「僕らはみんなマルクについて知っている。彼のその印象的なメンタリティーもね。彼は何回転ぼうともリスクを冒し続け、限界を探り続けているんだ」
「マルクは特別で、唯一無二のライダーだ。でも時間というのは心にも、体にも良いものじゃない。年の功すらもね」
「20歳で転倒するのと、30歳で転倒するのは同じじゃないんだ。マルケスは技術的にも並外れたライダーで、壮大な野望も持っている。でも時間は誰にでも流れていく。そうは言っても、彼のキャリアはもう5年はあると思っているけどね」
またロレンソは2年間在籍したドゥカティについても話した。ドゥカティ、そしてフランチェスコ・バニャイヤは今シーズンの有力候補だと見られていたが、これまでのところ苦しい戦いが続いている。
「ペッコ(バニャイヤの愛称)の問題はバイクだよ」と、ロレンソは言う。
「何らかの理由で、GP22は簡単じゃなくなっている。フロントエンドに自信を持つのが難しいんだ。それで皆が苦しんでいるけど、バスティアニーニ(エネア・バスティアニーニ/グレシーニ)は2021年型で2度レースを勝っているんだ」
なおドゥカティファクトリーチームはジャック・ミラーを放出するのではないかと見られているが、ロレンソはその後釜が既にホルヘ・マルティンに決まっていると予想している。
「選ぶのは難しいね。僕はマルティンが既に契約していると思っている。そうでなければ、バスティアニーニが上手くやっているから難しいことになるだろう。僕はマルティンがサインしていると良いなと思っているんだ」
そして最近、ロレンソはポルシェ・カレラカップ・イタリアへの挑戦を表明。バイクから4輪レースへの転向という新たなチャレンジをスタートさせた。
「主な目的は楽しむことだ。僕は楽しむために参加して、レースのアドレナリンを得るんだ」
「リスクはたしかにあるけど、バイクに比べたら随分少ない。クルマはより守られているし、プロフェッショナルな環境であっても、プレッシャーは違っているしね」
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