KTM、元MotoGPライダーのジョナス・フォルガーをテストライダーに起用。ペドロサ、カリオと3人体制に

　MotoGPに参戦中のKTMは、2023年シーズンに向けて新たなテストライダーを発表。元MotoGPライダーであるジョナス・フォルガーが、KTMのテストライダーに加わった。

　KTMはMotoGPクラスへの参戦を開始して以来、ミカ・カリオがテストライダーとしてマシン開発に携わってきた。2018年末にダニ・ペドロサが現役を退くと、翌年から彼をテストライダーのラインナップに追加。経験豊富なベテランを加え、マシン開発を加速させていった。

　そしてフォルガーが新たにテストライダーのラインナップに加わる。フォルガーは2017年にテック3・ヤマハからMotoGPクラスにデビュー。ルーキーながら母国ドイツGPで2位表彰台を獲得するなどスピードを発揮していたが、日本GPを前にジルベール症候群という疾病が原因で離脱。そのままMotoGPクラスへの参戦は断念することになった。

　その後フォルガーは2019年に一度ヤマハでテストライダーを務め、2020年以降はスーパーバイクでレースに参戦していた。また2022年には何度かKTMのMotoGPマシンも走らせていた。

　今回、テストライダーとしてMotoGPパドックに戻ってくることになったフォルガー。KTMのモータースポーツディレクターを務めるピット・ベイラーは、フォルガーの起用によりチームがさらに成長する事ができると期待している。

「MotoGPの新シーズンが近づくに連れて、我々のテストチームもまた忙しくなっている」

　ベイラーはそう語る。

「我々のプロジェクトを前進させる彼らの重要な仕事が、あまり多くの人の目に映ることはない。しかし彼らの貢献は必要不可欠なものだ」

「そうして、我々は既にKTMのレースマシンについて多くの知見を積み重ね、前進させてきたミカとダニのチームに、ジョナスを加えることを選んだ」

「ジョナスのことはよく知っているし、彼は以前我々のバイクに乗ったこともある。彼はグランプリの先頭を争うためにバイクに何が必要なのかを理解しているし、若く、貢献できることが沢山ある」

「ダニとミカと比較すると、彼は異なった体格やスタイルの持ち主であり、それが我々の開発にも役立つだろう」

「テストチームは素晴らしい集団となっているし、MotoGPのレースにとってどれほど強力な礎になっていると語っても、強調し過ぎということはないんだ」

　MotoGPは2月5日からセパン・インターナショナル・サーキットで各メーカーがシェイクダウンテストを実施。その翌週には、同地で最初のプレシーズンテストが行なわれる予定だ。