出戻りのエスパルガロ、冷遇無くKTMもむしろ頼る「開発を加速するためにも期待している」
ポル・エスパルガロは2023年シーズンから古巣のKTM陣営に帰還。チーム側は、経験豊富なエスパルガロには開発を加速してくれることを期待していると語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
KTMは2023年シーズンのマシン開発において、陣営に出戻ったポル・エスパルガロの役割に期待を寄せている様子だ。
エスパルガロは2017年から2020年までKTMに在籍。マシン開発初期から参加し、戦闘力の引き上げに貢献してきた。
2021年からホンダへ移っていたエスパルガロだが、苦しい時期が続いた末に、KTM陣営への出戻りを決断。2023年はGASGAS(テック3)に加入し、KTMのマシンを再び操ることになった。
KTMは2023年に、ジャック・ミラーがファクトリーチームへ加入し、GASGASは前述のエスパルガロと新人のアウグスト・フェルナンデスを起用。大きくラインナップが変わる。そのため、KTMでの経験を積んでいるのは継続起用のブラッド・ビンダーと、エスパルガロしかいないため、彼らとしてもエスパルガロの貢献を期待しているのだ。
KTMのチームマネージャーを務めるフランチェスコ・グイドッティは次のように語っている。
「ポルとジャックは、その経験を考えるとふたりとも重要な存在だ。彼らは異なるメーカーにおける経験をもたらしてくれるだろうし、それは我々が必要としているものなんだ」
エスパルガロのマシン開発における役割は大きいようで、グイドッティはレースウィーク中にパーツをテストすることも、彼の役割に含まれていると語った。
「それも仕事の一部だ。特に、彼が求めたことも関係がある」
「彼は昨年(ホンダで)開幕時のバイクと同じものでシーズンを終えたことに不満をこぼしていた。彼は我々KTMが毎レースのように新パーツを持ち込むのに慣れていたんだ」
「3年前と同じとはならないが、GASGASでテストをチームメイトよりも多く行なうのは彼の仕事の一部になっている。我々はアウグストには、パーツ評価を行なわせる前にMotoGPクラスへ慣れるための時間を与える必要があるんだ。だからこそ、開発を加速させるためにポルの経験やレースへのアプローチには期待している」
なおKTMは前述のグイドッティを、プラマックからヘッドハントするなどレースチーム内部における改革も進めている。
昨年は予選の一発タイムで苦しんでいる部分を改善しなくてはと語られていたKTM。そうした問題の解決のためにも、エスパルガロとミラーに対する期待は大きい様子だ。
「重要なのは、彼らふたりともに予選で非常に速いという点だ」
グイドッティはそう語る。
「それは我々が昨年足りていなかった部分でもある。もっとも、ライダーだけのせいという訳でもないがね。おそらく我々のマシンは、彼らが予選で速さを発揮するために必要な助けを与えられていなかったのだろう」
なおグイドッティはエスパルガロについては「戻ってくることに凄く興奮していた。おそらく過去の選択が失敗だったことに気がついたんだろう」とも付け加えている。
MotoGPは2月5日からセパン・インターナショナル・サーキットで各メーカーのシェイクダウンテストが開始。その翌週にはいよいよプレシーズンテストがスタートする予定だ。
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