トラスフレームは捨てない! KTM、独自路線の継続を強調
KTMのモータースポーツ部門のボス、ピット・ベイラーはMotoGPでの成功を求めて、同社のトレードマークでもある鋼管トラスフレームを捨てる考えは“無い”と語った。

KTMのMotoGP用マシンRC16は、現在のMotoGPでは特異な存在だ。KTMはグリッド上の他チームが使用しているアルミニウム製ツインスパーフレームとオーリンズ製のフォークを使用していない唯一のチームなのだ。
KTMは2017年シーズンまでは“スクリーマー”エンジンを使用していた。しかし、2018年の半ばに逆回転クランクシャフトを開発する前には“ビッグバン”エンジンへ切り替えていた。
こうしてKTMは他メーカーのエンジン点火間隔を真似ることになったが、KTMのモータースポーツ部門の代表であるピット・ベイラーは、ユニークなシャシーデザインと、WP製のサスペンションを捨てることはないと語っている。
「それは選択肢には無い」
KTMはアルミツインスパーフレームか他社製のフォークへ変更する事が可能かどうかをMotoGP.comのサイモン・クラファーから尋ねらると、ベイラーはそう答えた。
「我々は自社グループ内で製造したサスペンションと鋼管フレームを使用したマシンを開発し、ここまで来た」
「それによって、我々はすべての分野で成功を収めてきた。我々は使用しているマテリアルについて幅広い知識を有している。だからこそ、それ(フレームとサスペンション)に拘っていくだろう」
「MotoGPクラス全体が狂ったように発展を続けており、全体が前に進んでいる。しかし、もし5年前にKTMはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)の前年のリザルトとほぼ同じ速さのマシンを作り上げることができると聞いたなら、私は信じなかっただろう」
「だが、我々はそれを達成した」
「これはマシンが本当に高いレベルと素晴らしいクオリティを持っていることを意味している。だが、我々は最も難しいクラスである、MotoGPの話をしているんだ」
「我々は自らが手にしているもので成功する必要があるし、それを“やる”」
エスパルガロ「残りの差を詰めるのには“時間がかかる”」
KTMは2019年シーズンの開幕戦カタールGPを、ポル・エスパルガロが12位、ヨハン・ザルコは15位で終えた。
エスパルガロは優勝したアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)から12秒しか差を付けられていないことには励まされると話している。しかしトップグループとのギャップを縮めることは、コストと時間を費やすことになるだろうと注意しているようだ。
「電子制御の問題ではなく、メカニカルグリップの問題に思える」と、KTMが更に前進するために必要な点を、エスパルガロはそう話す。
「メカニカルグリップを得る必要がある時は多くの費用がかかる。開発に多くの予算が必要とされ、多くのパーツが生み出される。そうすれば、テストも必要になるんだ」
「僕らは上手くやっていると思う。だけどホンダと比較すると、僕らは毎周0.3秒は遅れている」
「そこまで離れているわけじゃない。だがそれ(差を埋めるため)には多くの時間とコストがかかると思う」
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