KTM「進歩に大きな影響ない」MotoGPのエンジン開発凍結、ダメージは少ない?
MotoGPはコスト削減のため2020年のエンジン開発を凍結させた。優遇をうけているKTMも規制対象になるが、ピット・ベイラーは大きな影響はないだろうと考えている。
写真:: KTM Images
新型コロナウイルスの影響によってシーズンが中断されているMotoGP。それに伴う財政的な影響を考慮したMotoGPは参戦メーカーに対し、2020年シーズン開幕戦でのエンジンを2021年シーズンも使用することを決定。開発を凍結させた。
これには参戦6メーカー全てが同意しており、コンセッション(優遇措置)を受けてシーズン中のエンジン開発が自由なKTMとアプリリアも今季の開発は6月29日をもって凍結されることになっている。
5月に入り、シーズン再開に向けての動きが徐々に具体化してきたが、KTMは外出規制の解除されたオーストリアのレッドブルリンクで早速MotoGPマシンのテストを実施。ポル・エスパルガロに加え、テストライダーのダニ・ペドロサのふたりが2日に渡って走行した。
2017年にMotoGPへ参戦を開始したKTMは、そのパフォーマンスを徐々に上昇させてきた。エンジン開発の自由やレギュラーライダーによるテストといったコンセッションを活かし、昨シーズンはエスパルガロがランキング11位を獲得するまでになった。
一般的にエンジン開発の凍結は、後発のKTMとアプリリアに悪い影響を及ぼすと考えられている。しかしKTMのモータースポーツディレクターであるピット・ベイラーは開発の進行に及ぼす影響はあまり大きくないと予想している。
「エンジン開発の凍結が我々の進歩に影響を与えるとは思わない」と、ベイラーはmotorsport.comに語った。
「我々はカタールGPを見据えてとても良く準備していた。それにロサイル(インターナショナル・サーキット)に到着していたらいいレベルで競うことができただろう」
ベイラーはそうした主張がレースの世界における典型的なロジックに基づいていると理由を語っている。レースでタイムを削ろうとして最速のライバルたちに近づく際、残る0.1秒を縮めるために掛かるコストはより大きなモノになるためだ。
「我々はトップ層に近づきつつある。この時点で遠く離れていた頃にやったように、一気に近づくことはできない。ライバルも我々のように懸命に取り組んでいるんだ。もし開発が凍結されたとしても、彼らも同じことだ」
「各ブランドがMotoGPを救うために手を取ることを決めたのは、非常に良いことだと思っている。今は自分たちのことに集中する代わりに全員のビジネスについて考える時なんだ。我々はライバルだが、同じ世界で生きているんだ」
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