ドゥカティの道は辿らない! KTM、トラスフレームでのタイトル獲得を諦めず
KTMのCEOステファン・ピエラは、自身のMotoGPチームは10年前のドゥカティのようにトラスフレームを捨てることは無いと語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2016年からMotoGPクラスに参戦を開始したKTM。彼らは現在、グリッド上で広まっているアルミニウム製ツインスパーフレームを唯一使用していないチームだ。今シーズンの初めには、モータースポーツ部門のボスであるピット・ベイラーが、トラスフレームを捨てることは“選択肢に無い”と宣言していたが、今回それを改めて強調した。
KTMが使用しているトラスフレームは、2003年にドゥカティがMotoGPへの参戦を開始した際にも使用していたモノ。2007年には同コンセプトの鉄製トラスフレームを使用したマシンで、ケーシー・ストーナーがタイトルを獲得している。しかし、このタイトルがドゥカティの唯一獲得したものとなっている。
ドゥカティは2009年に鉄製を諦め、カーボンファイバー設計にスイッチ。さらに2012年には、当時所属していたバレンティーノ・ロッシの苦戦を助けるために、ライバルである日本メーカーが使用しているアルミニウムシャシーへと変更している。
MotoGPでの成功を目指すならば、遅かれ早かれそのトラスフレームを捨てるだろうという、ライバルメーカーの懐疑的な目が、KTMには向けられている。しかしKTMのCEOであるステファン・ピエラは、同社がこの先も鉄製トラスフレームを使うだろうと断言している。
また、ピエラはKTMのレースマシンが、自身らの市販マシンに似ていることを望んでいると強調した。
「ドゥカティの軌跡を辿るとすれば、我々は負けるだろう」と、ピエラはmotorsport.comに語った。
「KTMはふたつの理由からレースに参加している。ひとつはイノベーション、そしてもうひとつはセールスだ」
「ドゥカティのMotoGPマシンは店頭で買えるものとは何の関係もない。販売台数を彼らのものと(53,000台・2018年)我々のもの(261,000台)を見てみれば……分かるだろう」
「私にとってレースは単に感情的なコトだけではない。私のモットーは『日曜日に勝ち、月曜日には売る』だ」
ピエラは、鉄製フレームコンセプトは他のモーターサイクルスポーツでは支配的な地位を築いていると指摘し、それはMotoGPでも達成可能だと確信していると言う。
「トラスフレームを捨てることは決してない。これは我々のマシンの主なアドバンテージのひとつだからだ」
「柔軟性を得つつ、重量は減らせる。それが多くの分野で我々が優位に立てた理由だ」
「そうした目標を達成するためには、適切な人材を正しいポジションにつける必要がある。我々はスーパークロスで優勝するために11年を要した。しかしそれを達成した後、我々は5連覇を達成したんだ。ダカールでは7年間必要だった。そして今、我々は18年連続でタイトルを獲得している」
「我々はMotoGPでも10年間かかるかもしれない。しかし、いつかはMotoGPでも同じように席巻することができるだろう」
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