KTMの新人にテスト機会“奪われた”レクオナ、憤り隠せず。ペトルッチは「試すモノも無かったし……」と受け入れ姿勢
テック3・KTMのイケル・レクオナは、MotoGPのミサノ公式テストで来季加入予定の新人に走行機会を譲らなくてはならなかったことについて、いらだちを募らせているようだ。
Iker Lecuona, KTM Tech3
Gold and Goose / Motorsport Images
フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)による2連続ポール・トゥ・ウィンで幕を下ろしたMotoGPサンマリノGPが空けて2日。同GPが開催されたミサノ・サーキットでは、2日間のMotoGP公式テストが開催された。そこでは2022年シーズンに向けた開発作業や、第16戦に同地で予定されているエミリア・ロマーニャGPに向けた調整などが行なわれた。
そして、テック3・KTMのイケル・レクオナはこのテストでの走行機会を奪われたことに対して、いらだちを募らせている。
テック3・KTMは現在、ダニーロ・ペトルッチとイケル・レクオナがレースシートに収まっているが、KTMは彼らと契約を更新せず。2022年はMoto2クラスで非凡な走りを見せているレミー・ガードナーとラウル・フェルナンデスを昇格させることを決定した。
そして彼らはこのミサノテスト2日目で早くもガードナーとフェルナンデスにMotoGPマシンのテストを行なわせることにした。そのため、ペトルッチとレクオナはテスト2日目を欠席。レクオナはこの点に憤りを感じているのだ。
「僕は朝6時には飛行機に乗っていくから、ここには居ないよ」
テスト初日を終えたレクオナはそう語る。彼はテスト初日をトップから1.2秒差の20番手で終えている。
「この件については話したくない。この状況は本当に苛つかせてくれる。理解できないし、賛同もしていないよ。でも、受け入れなければならないんだ」
「今日(テスト初日)は、午前中があいにくのコンディションだったけど、僕らはできる限りベストな仕事をした。ミサノでの2レース目ではどの位置になるだろうね」
一方でチームメイトのペトルッチはこの状況を受け入れている。彼はテストをするパーツもない状況では、来シーズンデビューを果たすライダーにとって、MotoGPマシンに乗る時間が増えることの方がプラスだと語っている。
「ガードナーは良いライダーだし、MotoGPバイクに乗る日全てが彼にとってプラスになるだろう」
「僕らはテストする新パーツやなにか特別なことも無かったから、僕にとっては(テストが)あまり役に立つものではなかった」
「レミーにこのバイクに慣れてもらうことの方が、より役立つだろう」
「ダカール用のバイクをもっと試してみたいんだけど、まだできていないんだ。12月まで待つことになるだろう」
そうペトルッチが語るように、彼は今季限りでMotoGPでのシートを失うが、2022年以降はラリー競技への転向を予定しており、KTMとの関係も維持されたままだ。
レクオナの将来に関しては公式にはまだ発表されていないものの、彼はジャビ・ビエルへと共にスーパーバイク世界選手権のホンダファクトリーチームへ加入する予定だ。
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