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インタビュー

リヴィオ・スッポ独占インタビュー。ストーナー、そしてマルケス……トップチームを率いた男が語る

ドゥカティとレプソル・ホンダでチーム監督を努めたリヴィオ・スッポがmotorsport.comの独占インタビューに応えた。

Livio Suppo, Team Principal of the Repsol Honda Team

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 MotoGPの歴史に名を残すのは劇的な優勝を果たしたライダーや、チャンピオンとなった者のみではない。トラックに出ずとも、名を残すことはできる。

 そのひとりがリヴィオ・スッポだ。彼は2003年MotoGPへの参戦を開始したドゥカティにおいて多大な貢献を果たした人物だ。監督としてチームを率いると、2007年には最高峰クラスへの参戦からわずか5年で、ケーシー・ストーナーと共にタイトルを勝ち取った。

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 スッポは2009年にはレプソル・ホンダへと移籍し、同チーム初のヨーロッパ人マネージャーとなった。そして2011年には再びストーナーと共に王座を獲得。後任としてマルク・マルケスを起用することに賭けたスッポは、彼とともにチャンピオンシップを制覇していった。

 2017年にMotoGPの世界から身を引いたスッポ。motorsport.comは彼の独占インタビューに成功し、ドゥカティ時代の出来事から、近年のレプソル・ホンダについてまで、広く話を訊いた。

Q.あなたのモータースポーツへの情熱はどのようにして育ったのでしょう。

「それを話すのは少し難しいな。子供の頃からそれを抱いていたからね。つまり、正直に言って覚えていないんだ。おそらく私の父がアマチュアだった事もあって、その情熱を受け継いだんじゃないかな」

Q.ドゥカティは初年度から優勝を果たしました。今では新参入チームが表彰台を獲得することは夢のようです。この数年で何が変わったのでしょうか。

「スズキがMotoGP復帰から1年で表彰台を獲得したように、すぐに戦闘力を発揮するケースもある。今では技術的な水準がより均等になっている。言い換えれば一定の良い水準にたどり着くのは容易だが、競争上のアドバンテージを生み出す“何か”を考案することはより難しくなっているということだ」

「ドゥカティがMotoGPに参入した際は、他メーカーよりも遥かにパワーに優れたマシンでデビューした。技術的な制限はいくつかあるが、一方ではグリッドをより接近させることができ、チャンピオンシップにとってはアドバンテージとなる。我々がブリヂストンを選びアドバンテージを得たようなリスクある決断は制限される可能性はあるがね」

Q.ストーナーとドゥカティの契約交渉はどう始まったのでしょうか

「ケーシーをドゥカティへ引き入れるための交渉は2006年のポルトガルGPの際に始まった。我々は既に前年から彼を気に入っていて、2005年のブルノでは彼の父親と私は話していた。だが当時、MotoGPに最適なライダーというのは、ある程度の年齢のより経験あるライダーだと考えられていたんだ。(セテ)ジベルナウ、(アレックス)バロスや(ロリス)カピロッシといったようなね」

「若いバレンティーノ(ロッシ)を除けば、彼らは既に30歳になっていた。我々は“子供”をMotoGPマシンに乗せるという考えは怖かったため、セテを雇った。怪我や悪運といった理由でうまくは行かなかったがね」

「ケーシーはチームLCRでMotoGPにデビュー(2006年)して、素晴らしい才能を示していた。このことが我々を納得させたんだ。ウチはカピロッシと共に長い間チャンピオンシップで先頭を争っていたファクトリーチームで、彼のような若いライダーに競争力のあるマシンをオファーした」

Q.もしケーシーが現役を続けていたとしたら、マルク・マルケスはここまで勝てていたと思いますか?

「それは誰にも分からないから、答えられないな。確かにケーシーは信じられないほどの才能を持っていた。彼がMotoGPを続けていたとしたら、ファンの皆は素晴らしいレースを見ることができただろう」

「ただマルケスのタイトル獲得回数が減っただろうと言うのは難しい。彼は並外れたところにいて、ダニ(ペドロサ)、ホルヘ(ロレンソ)そしてバレンティーノという本当に強いライダーたちに勝っているんだ」

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Q.ロッシとドゥカティという夢のイタリアチームは、何が駄目だったのでしょう

「彼はチャンピオンシップでドゥカティと仕事をしたことはなかった。彼らの“結婚”は期待を感じさせるものだったね。彼らはすぐにうまくやろうとしていたが、ドゥカティはかなり特殊なバイクで、バレンティーノの(求める)特徴を持ったマシンではなかった。それこそ去年ホンダでロレンソの身に起きたようにね」

「時にライダー、特に経験豊富なライダーは若者に比べて、乗り慣れていたマシンから異なった特性を持つマシンへの乗り換えで、適応により苦戦することがある」

「おそらくその際に必要以上のことをやろうとする思いが生まれ、全てを変え始めてしまったんだ。そして改善するどころか悪化してしまった。もし成功していたなら美しいストーリーだっただろうが、そうは行かなかった。去年のホルヘの例もあるが、あれはより悪かったと言える」

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Q.今振り返れば、アンドレア・ドヴィツィオーゾを手放したことはホンダにとって間違いだったのでしょうか?

「ドヴィは素晴らしいライダーで、ホンダでもうまくやっていた。しかし後に爆発的に成長したんだ。彼のドゥカティでの成長は並外れたものだった。彼は良いライダーから“チャンピオンを争えるライダー”になったんだ」

「今振り返ってドヴィを残しておけばよかった……そう言うのは簡単だ。だが結局ホンダも、マルケスというひとりでコンストラクターズタイトルを勝ち取れるライダーを手にしていて幸運だった。結局の所は良かったと思うよ」

Q.ロレンソの契約についてですが、ホンダとの離別はあなたでしたらどう対処していましたか? そして彼をヤマハへ行かせてしまったのは間違いとは思いませんか?

「私はその状況にいなかったし、彼らの状況も分からない。個人的にはマルケスのようなライダーがチームにいて、ダニのように引退を望んでいると知れば、若い選手に賭けるかもしれない」

「契約解除についても同じことだ。自分でその状況や契約書にどんな条項があるのかを理解しなくてはならない。自分が直接関わっていないことについて話すのは好きではないが、少し不思議な状況だ」

「会見で負傷が怖いと引退を望んだライダーが、数ヵ月後にテストライダー契約をして、カタルニアでレースに挑むみたがるなんて、少なくとも普通じゃない。だだ繰り返しになるが全てを理解するにはその状況に身をおく必要がある」

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Emilio Alzamora, Livio Suppo, Mike Webb discutono delle condizioni della pista
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Q.以前にあなたはライダーには3つの道があると言われていました。“トップでリタイアする”、“怪我でリタイアする”、“恥をさらす”と。バレンティーノ・ロッシはどこに位置するとお考えですか?

「バレンティーノは楽しみ続けているし、競争力も発揮し続けている。彼が自身のパフォーマンスに基づいて引退したなら、彼はグリッドの半分以上を連れて行かなくちゃならない」

「バレンティーノは依然として強く、そして恥も晒していない。彼が今も(レースを)楽しんでいて、大半のライダーよりも速いという事実は、彼が現役を続けていることを正しいと証明していると、私は思っている」

「その上41歳でこの速さを発揮するなんてことは、普通じゃない。ヴァレにはまだ競争力があるし、現役を続けるかどうかはパフォーマンス次第だろう」

「仮に彼が今シーズンに競争力を落として、トップ5から外れるようなら、彼のようなライダーにとっては、過去を考えればもう“やり過ぎ”なのかもしれない。彼が『これ以上結果は気にしない。僕はただレースを楽しみたいんだ』話したとなれば、続けられるだろう」

「ただもし彼が『10回目のタイトルに挑戦したい。ペトロナスでそれをやるつもりだ』と言ったなら、私としては不思議に思うし、ちょっと大げさだ」

「『僕は42歳だけど、まだとても楽しんでいるし、十分な競争力がある』で、いいではないのだろうか?」

 

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