復帰囁かれるロレンソ、ヤマハの“ホワイトナイト”に? ロッシ「僕らの助けになる」
バレンティーノ・ロッシは、2020年末でヤマハとの契約期間が満了する。ロッシの契約延長については来シーズン序盤には決定すると見られるが、ヤマハがホルヘ・ロレンソをテストライダーとして獲得できれば、現役続行を望むロッシの助けになるかもしれない。
2019年シーズンをもって現役を引退したホルヘ・ロレンソ。彼がMotoGPの世界に戻ってくるかは定かではなかったが、12月中旬にはヤマハが彼にテストライダーのオファーを出している情報がキャッチされた。
そして、ロレンソが古巣であるヤマハへ復帰した場合、それはバレンティーノ・ロッシの現役続行の助けになる可能性がある。
ロッシは2013年にドゥカティからヤマハへ復帰すると、2016年までロレンソとボックスを共有してきた。その期間中にロッシは9回の優勝を挙げ、2014年から2016年まで3年連続でランキング2位を記録している。
しかし2017年以後のロッシは苦戦が続いており、最後の優勝は2017年のオランダGPとなっている。2019年シーズンはランキング7位と彼が苦戦を極めたドゥカティ時代1年目と同じ成績にまで落ち込んでしまった。
こうした結果は、いかに9度の世界チャンピオンであろうとも、衰えは避けられないことを示しているようにも見える。そして、ロッシが現役を続けるかどうかは結果を改善できるかによるのだ。
「来シーズンは正念場になるだろう」
ロッシはアブダビで行なわれたガルフ12時間レースの場で、そう語った。
「2020年末で僕の契約は終了する。だから残念ながら僕は早いうちにどうするか……現役を続けるか、そうでないかを決めなくちゃならない」
ロッシ自身は2020年以降も現役を続行することを望んでおり、2022年末、つまり43歳までの契約を結びたいと考えている。その決定は彼個人のものだが、同時に彼はヤマハを不快な状況に陥らせないために、結果を示す必要があるとも理解している。それは彼のコーチを務めていたルカ・カダローラも同意している。
「バレンティーノは2020年以降も現役を続けたいという望みを持っているが、そのために彼は2020年シーズンの開幕から良い結果を出すことが必要だ」と、カダローラは話した。
ロッシは自分の良いフィーリングなどではなく、表彰台を確かに争えると示すことが必要だと認めた。
「論理的に考えて、現役を続けるかの決定は、“結果に”依存する」と、ロッシは言う。
「僕らはチームに変更を加えていて、より速く、競争力を発揮できるかを確認していく。(契約を)更新するには2019年シーズンよりも強くあることが必須だ。もしそうでないなら、更新しないほうが良いだろうね」
「もしロレンソがヤマハに戻ってきたなら、彼は強いだろう。問題は、チャンピオン(の給料)は安くないってことで、ヤマハにとっては厳しいことになるだろうね!」
「彼はとても速いライダーで、僕らの助けになるだろうから、僕はロレンソをテストライダーとして歓迎したいと思う」
ロレンソの決定は2020年の1月には明らかになる可能性がある。当然ながら、ロレンソがテストライダーとして加入したからと言って、即座に劇的な効果を発揮すると保証されるものではない。
しかしロレンソのヤマハ復帰が決定した場合、ヤマハ、そして日本のエンジニアには大きなモチベーションを与えることになるはずだ。そしてそれは、バレンティーノ・ロッシの伝説を更新する根拠とヤマハとロッシが考えることも不思議ではない。
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