「F1も人間が主体であるべき」レッドブル首脳、“剣闘士のような”GPライダーを賞賛
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、F1はMotoGPのライダーを剣闘士に例えつつ、F1は2輪から学ぶことができると語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
現在、F1はより魅力あるスポーツとなるための改革に着手中である。中でも2021年以降に向けて、レースをより面白いものにすることを狙ったテクニカルレギュレーションの策定が終盤を迎えている状態だ。
そんな中で、2輪モータースポーツの頂点であるMotoGP(ロードレース世界選手権)は、4輪モータースポーツの頂点であるF1が参考にすべきものだと、主張する声もある。
MotoGPではマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)がレースとチャンピオンシップを支配しており、F1のルイス・ハミルトン(メルセデス)に状況が似ていると言うこともできるかもしれないが、今季も既に5名のライダーが優勝を飾っている点がF1とは異なっている。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、MotoGPのプロモーターであるドルナスポーツCEOのカルメロ・エスペレータのような人物がF1にも必要だと語っている。
「我々はエスペレータが権力を持ってチャンピオンシップを先導していることから学ぶことができる。例えば共通ECUの導入だ。共通ECUの導入の結果として(その初年度である2016年に)4つのメーカーが勝利を手にしている」(※今季も既に4メーカーが優勝を経験している)
「シンプルで明確なルール……これらがどうあるべきかなんだ。彼らは素晴らしい組織を持っており、明確なテクニカルガイドラインを手にしている。そして、様々なマニュファクチャラーが勝利する事ができるんだ」
マルコはmotorsport.comのインタビューにそう語った。そしてMotoGPからは更に何が学べるかを訊くと、マルコはこう続けた。
「MotoGPではライダーの方に注目が集まる。君たちもマルケスがマシンをどう操っているのかを目の当たりにしているはずだ。重要なのはどのスポーツも人間が前面に立つべき、ということだ。テクノロジーは目的を達成するための手段であるべきなんだ。そして、F1のテクノロジーはとても細かくなっていて、誰も理解できないということがよく起こるんだ」
また、マルコはMotoGPとは違い、F1ではドライバーがマシンと戦っているとは思われていないと考えていると話した。
「人間がヒーローであるべきなんだ。F1マシンはとても速い。“超”が付くほど速く、(ドライバーに)不安や恐れを抱かせるだろう。だが、観客はそれを認識できない。ファンの人はMotoGPで起こっているような、ドライバーがマシンと戦っているようなところや、疲れているところを見ることはできないんだ」
「MotoGPではどのコーナーでも彼らはマシンをバンクさせ、スライドして、限界に達したときには転倒する。F1マシンは何も起こらないが、MotoGPには単純にスペクタクルがあり、ライダー達はファンが思い切ってやってみるのも難しいことをしており、故にそれがファンにとっては非常に魅力的なんだ」
「全ては想像もつかないような速度域で起こっている……330km/hで走るバイクで、彼らは時に転倒もするんだ。古代ローマの頃、剣闘士を戦わせていたようなモノだ」
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