鬼の居ぬ間に……MotoGPライダー、マルケス不在で『勝てる』と色めき立つ?
ミゲル・オリベイラはMotoGP2020シーズンにおいてマルク・マルケスの不在が発生したことで、「勝てる」と考えるライダーが増加したと指摘した。
Marc Marquez, Repsol Honda Team
Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPの2020年シーズンはこれまでに5戦が行なわれたが、勝者が毎戦のように入れ替わる展開が続いている。そして、第6戦スティリアGPで初勝利を収めたミゲル・オリベイラ(テック3・KTM)は現王者のマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)の不在によって、他のライダーが『勝つチャンス』だと色めき立っているという。
ディフェンディングチャンピオンのマルケスは、実質的な開幕戦である第2戦スペインGPの決勝で転倒し、右腕を骨折。第4戦チェコGPでの復帰を目指していたが、挿入したチタンプレートの破損によって再手術の必要に迫られ、以降は欠場が続いている。
ホンダはマルケスの回復には2〜3ヵ月が必要だと述べており、少なくとも今季最終盤まで、彼の復帰の芽は無くなったと言える。
そうした王者不在という状況の中、今季はファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)、ブラッド・ビンダー(KTM)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)、オリベイラ……様々なライダーが勝利を挙げる展開となった。
また彼ら以外にも、フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)やジョアン・ミル(スズキ)、アレックス・リンス(スズキ)、ポル・エスパルガロ(KTM)やジャック・ミラー(プラマック)といったライダーも優勝争いに名を連ねている。
今季は現時点でのランキングトップ10が35ポイント差の中にひしめいており、その予測不可能性を表していると言える。昨年の5戦終了時点ではマルケスが95ポイントを稼ぎ出し、10位まで60ポイント差がつけられていた状況とは一目瞭然の差だ。
こうした今季の状況について、オリベイラはMotoGPにおいて支配的な存在であるマルケスの不在がもたらしたものだと考えていると語った。
「これはただの僕個人の見解なんだけど、マルケスが欠場してから、皆が突然『レースに勝てる、チャンピオンシップを争える』と感じ始めたと思う」
オリベイラは今季の予測不能な展開について、そう語った。
「そうしたフィーリングはまだ多少漂っていると思う」
「それこそ、まだタイトル争いで明確な有力候補がいない理由だ。まだそれを決めるには早いと思う」
「ただこの先数戦で、誰かがよりコンスタントに表彰台に登って、ポイントをより獲得していくだろう。結局はそれが違いを生むことになる」
これまでの所、ホンダとアプリリアを除く4メーカーが表彰台に立っており、異なるライダーが優勝を果たしているのはKTMのみだ。
またホンダが開幕5戦で表彰台の獲得に失敗したのは、1982年の最高峰クラス復帰以来、初めてのこととなる。
現在ホンダ勢のトップにつけているのは、LCRホンダの中上貴晶で、彼はポイントランク首位のクアルタラロから24ポイント差の6位に並んでいる。
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