ドゥカティは“快適”だけど……マルク・マルケス「まだ表彰台争いの準備はできていない」
グレシーニのマルク・マルケスはいよいよ開幕するMotoGP2024年シーズンを前に、ドゥカティのマシンは“快適”に感じられているものの、「まだ表彰台を争う準備はできていない」と語った。
8度の世界チャンピオンであるマルク・マルケス(グレシーニ)は、2024年からドゥカティのマシンに乗り換え。戦闘力の高いマシンであることは間違いないが、開幕から即表彰台を争う準備はできていないと彼は高まる周囲の期待に釘を差した。
苦戦が続くホンダから再びトップ争いへ復帰することを目指してドゥカティ陣営へと移籍したマルケス。2月下旬に行なわれたカタールテストでは、トップのフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)まで約0.4秒差に迫るなど、適応はいい形で進んでいたようだった。
3月8日からはいよいよ第1戦カタールGPが始まる。マルケスはドゥカティの感触は良いと語っているが、いきなり表彰台を争うことになるとは考えていないという。
「そうだね。まったく異なるプレシーズンだったよ。僕は(ホンダでは)バイクのライディングに慣れていたし、様々なことを試し、開発するのが普通だったからね」
「でもこの冬は全くの逆だった。自分のことに完全に集中し、新しいバイクに自分のライディングスタイルを適応させようとするのにフォーカスしていた。最初から感触は悪くなかったよ」
「でも学ぶこと、改善すべきことはまだたくさんある。特にドゥカティ陣営のトップライダー達からは学ぶことは多い」
「現時点では快適さを感じられているけど、表彰台を競う準備はできていないし、優勝争いの準備もできていない。だけどステップ・バイ・ステップでベースを作り上げていくことが必要だし、レースウィークを通じて僕らがどの位置にいるのかを理解しようとしていくことが必要だ」
Marc Marquez, Gresini Racing
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
マルケスは今年、昨年のチャンピオンマシンであるデスモセディチGP23を使用する。そのためパフォーマンスを発揮するという期待があることを認めているが、「急ぐことはない」と彼は考えている。
またマルケスは競争力を維持するためにも、周囲の若いライダーから学び始めなければならない段階にあると認めた。
「期待がすごく高まっているというのは分かる。でもこの4年間がどんなものだったか僕は分かっているし、僕がどこから来て、そしてどこ到達すべきなのかも分かっている」
「だけど時間が必要なんだ。急ぐことはない。僕はここに来て最初から勝とうというフリをするつもりはない。それは大きなミスになる。特に過去2年間で僕は1回もレースで勝てていないんだ」
「だからまず最初に、僕はベースを完成させる必要がある。ホルヘ・マルティン(プラマック)やペッコ(バニャイヤ)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)と、陣営にはこのバイクを非常に速く走らせるライダーがいる。彼らはとても優れているし、僕は彼らから学ぶ必要があるんだ。学習して、自分のライディングスタイルを適応させる必要がある」
「どんなアスリートにもその人のタイミングというものがあるというのは、忘れてはならない。ピークから落ち始めたら、その中でもフラットをキープしていくためによりハードに努力しなくちゃいけないんだ。それは忘れるべきじゃない」
「そしてファビオ(クアルタラロ/ヤマハ)がルーキーだった頃のように、今はペドロ(アコスタ/GASGAS)やマルティン達が、速く走るようになっている」
「だから僕はそういった若手から学ぶ必要があり、できるだけ長くそのレベルを維持していきたい」
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