MotoGP Sepang February testing

テストで復帰のマルケス、転倒の原因は「完全には分かっていない」まずは”リハビリ”優先

レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、2022年型バイクのフロントエンドを理解できていないため、現時点で自身の長所をある程度「犠牲にしなければならない」と認めている。

Marc Marquez, Repsol Honda Team

 レプソル・ホンのマルク・マルケスは、複視の症状に見舞われたことで約3ヵ月MotoGPから離れていたが、マレーシアのセパンで開始されたプレシーズンテストで走行復帰を果たした。

 マルケス以外のホンダのライダーは、昨年11月にヘレスで行なわれたポストシーズンテストで、2022年型バイクのプロトタイプをすでに試しているが、マルケスはこの日が初ライドだった。

 レプソル・ホンダは、マルケスとポル・エスパルガロに、それぞれ3台のマシンを用意した。そのうち1台は2021年型のバイクで、他の2台は2022年型の仕様違いだった。

 マルケスは上り坂のターン9と最終コーナーで2度のクラッシュを喫し、首位から0.916秒差の8番手でテスト初日の走行を終えた。

Read Also:

 マルケスは最終コーナーでのクラッシュは自らのミスだと認めたうえで、ターン9でのクラッシュの原因が「まだ完全に理解できていない」とコメント。一方で、2022年型のバイクでタイムを出すのが”より簡単”だと感じている理由も、完全には分かっていないという。

「バイクが変わっているから、僕個人的には長い間使っているライディングスタイルでスタートした」と、マルケスは語った。

「すぐに新しいバイクのほうがスピードというか、ラップタイムが出やすいということは理解できた」

「でも、それがまたいつものように、別の問題を引き起こしてしまった。僕が学び、理解しなければならないことのひとつが、フロントのフィーリングなんだ」

「かなり変わったんだ。(2度の転倒のうち)一度は完全に僕のミスだけど、もう一度はなぜなのか、完全には分かっていないんだ。何もおかしなことはしていないからね」

「こうしたことに加えて、長い間GPマシンに乗っていなかったから、このマシンの乗り方をまだよく理解していない状況を生んでいる。ラップタイムは出ていたのに、なぜなのか分からないんだ」

Marc Marquez, Repsol Honda Team

Marc Marquez, Repsol Honda Team

Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images

 直近の2年、厳しいシーズンを過ごしたホンダは、グリッドで最も変化が大きいバイクをテストに持ち込んでおり、これまでよりもリヤエンドを重視したバイク作りをしているようだ。

 マルケスは、腕の怪我を負う前に驚異的な動きでよく転倒を避けていたように、フロントエンドの扱いに優れている。しかし、以前のようにフロントをプッシュしていることが、新しいバイクで問題を引き起こしていると、マルケスは考えている。

「今のところ、この新しいバイクでは、その点を少し犠牲にする必要がある。今日それを試したら、フロントを失ってしまったんだ」

 マルケスは、テスト初日は開発作業を進めるというよりも、単に周回数を稼ぐことに主眼を置いていたと述べた。

「長い間MotoGPのバイクに乗っていなかった。特にこの冬はあまりバイクに乗れていなかった。2週間前にようやく(市販バイクに)乗れたんだ」

「スピードはあるんだ。でも、いろいろなことを試してみる気持ち、限界の感覚、ラインの感覚、そういったものをすべて失っている。周回を重ねることでそれらを獲得していくんだ」

「今日はチームに、『そんなことより周回を重ねるんだ』と言ったんだ」

「テストも少しはしたが、それほど多くはなかった。明日は、もし準備ができたと感じたら、そう言うだろう」

 
Read Also:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 MotoGPセパンテスト初日、アプリリアが1-2独占。マルケス、2度のクラッシュを喫す
次の記事 ヤマハに”変革”は必要ない? 弱点のトップスピード不足解消も「一歩一歩進めていく」

Top Comments

最新ニュース

トヨタ、ハースF1との提携でさらなる”良いクルマづくり”目指す。「人づくりから始める決意をぜひとも応援いただきたい」

トヨタ、ハースF1との提携でさらなる”良いクルマづくり”目指す。「人づくりから始める決意をぜひとも応援いただきたい」

F1 F1
トヨタ、ハースF1との提携でさらなる”良いクルマづくり”目指す。「人づくりから始める決意をぜひとも応援いただきたい」
スーパーフォーミュラ”最後のラウンド”に臨むデ・フリーズ、今回もチームとみっちりミーティング交わすも「2戦目だから簡単ではないだろうね」

スーパーフォーミュラ”最後のラウンド”に臨むデ・フリーズ、今回もチームとみっちりミーティング交わすも「2戦目だから簡単ではないだろうね」

SF スーパーフォーミュラ
スーパーフォーミュラ”最後のラウンド”に臨むデ・フリーズ、今回もチームとみっちりミーティング交わすも「2戦目だから簡単ではないだろうね」
岩佐歩夢、スーパーフォーミュラ参戦1年目も残り4レース「抑えに入るような立ち位置じゃない……明日に向け、チャレンジしていきます!」

岩佐歩夢、スーパーフォーミュラ参戦1年目も残り4レース「抑えに入るような立ち位置じゃない……明日に向け、チャレンジしていきます!」

SF スーパーフォーミュラ
第6戦・第7戦:富士
岩佐歩夢、スーパーフォーミュラ参戦1年目も残り4レース「抑えに入るような立ち位置じゃない……明日に向け、チャレンジしていきます!」
ホンダ・レーシング渡辺康治社長、ハースと組んでF1に挑むトヨタにエール。キーワードは”人を育てる”こと「切磋琢磨して、頑張っていきましょう」

ホンダ・レーシング渡辺康治社長、ハースと組んでF1に挑むトヨタにエール。キーワードは”人を育てる”こと「切磋琢磨して、頑張っていきましょう」

F1 F1
ホンダ・レーシング渡辺康治社長、ハースと組んでF1に挑むトヨタにエール。キーワードは”人を育てる”こと「切磋琢磨して、頑張っていきましょう」

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

エディション

日本 日本