1度のムリが大きなツケに。マルケス兄、骨折後の強行出場を後悔「あれは間違いだった」
2020年のMotoGP全体を負傷で欠場してしまったマルク・マルケス。彼は第3戦アンダルシアGPで早期の復帰を目指したことは間違いだったと語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP2020年シーズンの第2戦スペインGPで激しく転倒し、右腕上腕骨を骨折したレプソル・ホンダのマルク・マルケスだが、彼は結局この怪我が尾を引き、2020年全体を欠場することになってしまった。
第2戦で骨折した後、マルケスは手術を受けると連戦となっていた第3戦アンダルシアGPでの復帰を目指してサーキット入り。メディカルチェックも通過しフリー走行で骨折直後とは思えない速さを見せていた。
ただ予選まで進むと、彼は負傷した右腕に問題が発生。結局レースに出場することはなかった。
その後マルケスは数戦で復帰すると見込まれていたが、第3戦で無理な負荷をかけた影響が後に出てしまった。自宅に戻って療養をしていた際、窓を開ける動作で患部に埋め込まれていたチタン製プレートが破損してしまったのだ。
そのため2度目の手術が必要となり、その後の回復に時間がかかっていたことで、2020年シーズンでマルケスが復帰することはなかった。
またさらに悪いことに、患部が偽関節症(骨折した骨が癒合せず動いてしまう状態)を起こしていたため、12月初頭には3度目の手術を受けなければならなかった。
偽関節症の治療は自家骨移植で行なわれたとホンダは発表。彼らは復帰に要する期間には言及していないが、通常なら6ヵ月ほどが必要だ。そのため2021年シーズン序盤への参加に疑問符が付く状況となっている。
結果的にはヘレス2連戦での無理によって、1シーズンどころかそれ以上の代償を払うことになってしまったとも見れるが、マルケスはDAZNのインタビューに対し、当時の行動が間違いだったという考えを示した。
「今年のことは、僕に多くの物事を教えてくれた」と、マルケス。
また彼はプレート破損に繋がったアンダルシアGPへの参加に関して、医師が破損の可能性を指摘していれば、取りやめていただろうと話した。
「まず最初に、怪我を負った後の復帰だけど、性急過ぎた。自宅で庭に出ようと窓を開けようとしたら(埋め込んだ)プレートが壊れてしまった。だけどここで壊れたわけじゃない。ヘレスでかけた負荷全ての結果として壊れたんだ」
「ヘレスで復帰しようとしたのは間違いだった。ライダーには美徳と欠陥があって、ライダーは恐怖が見えないんだ。だから彼ら(医師)がそれを僕らに認識させる必要がある」
「手術の後にライダーが最初に抱く疑問は『オレはいつバイクに乗れるんだ?』というものだ。そしてどうすれば止められるのかを知っているのは医師であって、現実的であることが必要だ。僕は彼らがそう言ったから、プレートについては心配せずにヘレスへ向かったんだ」
「僕は勇敢なのであって、“考えなし”なわけじゃない。彼らにプレート破損の可能を伝えられていたなら、僕は時速300キロのバイクには乗らなかっただろうね」
なおマルケスが受けた12月初頭の3度目の手術だが、これは医療チームによると満足行くものだという。ただホンダによると患部の感染症治療のため、今後数週間で抗生物質による治療を受ける状態だと明かされた。
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