MotoGP

マルク・マルケス、完全復活を確信。伝説の2019年以上の圧巻成績で「怪我をする前の自分を取り戻した」

今季のマルク・マルケスは、MotoGPライダーとして最高のパフォーマンスを披露。彼が最後にタイトルを獲得した2019年以上の目覚ましい成績を残している。

Germán Garcia Casanova

Germán Garcia Casanova

公開日時: 2025/07/30 23:06

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Marc Marquez, Ducati Team

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 ドゥカティのマルク・マルケスは、今やライダーとして、大怪我を負う前の自分を取り戻したと語った。

 マルケスが最後にタイトルを獲得したのは2019年。当時26歳だった彼は転倒した第3戦アメリカズGP以外の18戦すべてで2位以上となった上、シーズン12勝をマーク。歴代最高得点となる420ポイントを稼いで世界選手権で8度目、MotoGPでは6度目のタイトルを獲得した。

 マルケスを止める者は誰もいないのではないかと思われていたが、コロナ禍で行なわれた2020年の実質開幕戦となった第2戦スペインGP決勝でのクラッシュで、マルケスは右上腕骨を骨折。計4度も手術を受け、リハビリの試練に耐えなければならなかった。

 その間に低迷したホンダを2023年限りで離脱しドゥカティ陣営に移ったマルケスは、2024年にグレシーニで3勝をマーク。2025年からファクトリーライダーの座を掴み取った。

 そして迎えた今シーズン、マルケスは32歳にして9度目のタイトル獲得に向けて2019年を上回るほどのパフォーマンスを見せており、史上最高のライダーとなる道を歩んでいる。

「現在のマルク・マルケスが史上最高かどうかは断言できない」と、彼はブルノでシーズン8勝目を挙げた後、振り返った。

「僕は、自分が史上最高のライダーのひとりだとは言えるだろうし、今季前半の自分が怪我をする前の、2019年に戻ったような感覚だと言える。バイクや状況をうまくコントロールできている」

「僕たちは人間だから、ミスを犯すものだ。だけど同じハングリーさを持って冷静さを保つことで、違いを生み出しているんだ」

 2019年と2025年シーズンのマルケスの成績を比べてみよう。

 2019年のマルケスは最初の12戦を終えた時点で、8度ポールポジションを獲得し6勝をマーク。2位が5回、リタイアが1回だった。当時はスプリントレースがなかったため、獲得可能な最大ポイントは1戦25ポイント。マルケスは250ポイントを稼ぎ、ポイント獲得率は83.3%。ランキング2番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に78ポイント差をつけていた。

En 2019 Marc Márquez completó su mejor temporada, logrando la octava corona mundial, sexta en MotoGP

En 2019 Marc Márquez completó su mejor temporada, logrando la octava corona mundial, sexta en MotoGP

Foto de: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images

 一方今季のマルケスは、7回のポールポジション&8勝をマーク。2位と3位を1回ずつの他、リタイアも1回、12位フィニッシュが1回となっている。また、スプリントレースでは1度2位に甘んじたのみで、11勝をマーク。ポイント獲得率は脅威の85.8%となっている。

 これらの統計は、今年のMotoGPにおいてマルケスが絶対的な優位性を示していることを明確に示しており、すでに彼がどこでタイトルを獲得するのかについての賭けも始まっているほどだ。

 マルケスの永遠のライバルであるレジェンド、バレンティーノ・ロッシのお膝元であるミサノでのタイトル獲得を期待する人々に対し、マルケスは「タイトルをどこで、いつ獲得したいかについては話さない」と一蹴した。

「正直に言うと、夏以降のチャンピオンシップ後半10レースに臨む僕の心構えは、今や僕だけがそれ(タイトル)を失う可能性があるというものだ。もしマネジメントする必要があれば、そうするだろう。だけどレースに勝てるなら、絶対に挑戦する」

 今季のマルケスの成績は、彼がライバルたちに対して圧倒的な優位性を示し、レースを容易に制していることを示している。攻撃的で接近戦を好むタイプのマルケスにとっては物足りないかもしれない。

 チェコGPでの勝利が簡単だったかと問われると、彼は「コントロールされたレースだった」と答え、笑い出した。

「今季最も楽しんだ勝利のひとつはドイツのスプリントレースだ」と述べた。

Marc Marquez, Ducati Team

Marc Marquez, Ducati Team

写真: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images

 このレースでマルケスはポールシッターだったものの、スタート直後のターン1でミスがあり、5番手まで後退。しかしそこから追い上げ、最終ラップでマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)を抜き去って勝利している。

「アドレナリンの感じは違う。最終ラップや最終コーナーで勝つ時の高揚感は、全く異なるものだ」と彼は認める。

「しかし今のように優位な立場で勝てれば、それは良いことだ。少しリラックスできる」

「怪我のあと、僕は異なるライディングスタイルに適応した。これにより速く走れるし、身体にかかる負担が少し軽減されるんだ」

 2019年のマルケスは、第13戦から5連勝。2位フィニッシュを挟んで最終戦を勝利で飾るほぼパーフェクトな戦いぶりだった。

 2025年はあと10戦残っており、マルケスが2019年の自分を上回るには、夏休み後も引き続き圧倒的なパフォーマンスを見せる必要がある。ただ、今のマルケスならそれも不可能ではないと思えてしまう。

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