マルケス「2日目までの天候不良が勝利の鍵だった」2019年以来の右回りコース優勝に喜び
レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、MotoGPエミリア・ロマーニャGPで、右腕骨折後に初めて右回りのサーキットで優勝を果たした。彼によると、金曜日と土曜日に雨が降ったことが鍵だったという。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
ミサノ・サーキットで行なわれたMotoGP第16戦エミリア・ロマーニャGPでは、レプソル・ホンダのマルク・マルケスが優勝。彼はこの勝利における鍵が、初日と2日目が雨に見舞われたことだと語っている。
エミリア・ロマーニャGP決勝を、マルケスは7番グリッドからスタート。1周目に大きくポジションを上げてフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)の後方3番手につけると、その後のジャック・ミラー(ドゥカティ)の転倒もあり、レース終盤までバニャイヤの後ろ2番手でプレッシャーをかけ続けた。
なおアラゴンGPでも同様の状況があり、その時はマルケスのアタックが全ていなされる結果に終わったが、今回は残り4周というタイミングでバニャイヤが転倒。マルケスは2019年の日本GP以来となる、右回りのサーキットでの優勝を果たした。
2020年に右腕を骨折して今シーズンから復帰して以降、マルケスはこの負傷の影響によって、右回りのコースでは苦戦を強いられてきた。
今回の勝利について、マルケスは週末の天候がプラスに作用した考えている。エミリア・ロマーニャGPは初日がウエット、2日目もFP3までウエットとなっていた。予選に向けてはドライコンディションへと変化していたものの、ウエットコンディションが続いたことで肉体的な負担が軽い状況でレースに臨むことができたとしている。
「今年の僕は予選が強みになっていないことは分かっていた。だからスタートにはかなり集中していたんだ」と、マルケスは言う。
「凄く上手くスタートを切ることができた。それで1周目に7番手から3番手まで上がることができた。ドゥカティのふたりは最初からプッシュしていくだろうとも思っていたんだ」
「そして実際、最初のラップタイムを確認すると1分32秒2だったから、『おっと、どうなってるんだ』と思った。2日目には苦戦していて(ほぼドライになった予選Q2で)1分33秒8とかだったからね」
「でも今日はフィーリングがつかめていて、バイクが上手く機能していた」
「終盤数周では、僕と他ライダーの距離がとても開いていたけど、これはとても重要なことだ。終盤にこのマージンがあるということは、重要なことだ。これまでは終盤に身体面が限界に達して苦戦してきたけど、(今回は)上手くライディングできたということだからね」
「ただ今週末(初日と2日目)はウエットコンディションになっていたことで、日曜日に初めてレースへの活力を備えた状態で挑むチャンスをもたらしてくれた」
「朝起きて『OK、腕の調子は大丈夫。力がある』と思ったんだ」
今シーズン、マルケスが勝利を収めてきたレースは、ザクセンリンクとサーキット・オブ・ジ・アメリカズといずれも左回りのコースだった。彼は今回右回りのコースで優勝を果たせたことはより重要なことだったと話している。
「この結果はHRCの皆にとっても重要なことだ。でも特に僕にとっては、右回りのコースでの勝利というのが重要な要素なんだ」
「そのことこそ、僕の目標のひとつだった。木曜会見でも話したけど、ここか次のポルティマオで表彰台に上がりたかったんだ」
「ここで非常に速いレースを勝ったんだ。レースを本当に上手くマネジメントして勝ったんだ」
「ペッコ(バニャイヤの愛称)が僕よりも速かったのは事実だ。彼がプッシュしているとき、僕はギブアップしていたけど、そこで彼は転倒してしまった。レースではこういった事が起こりうるものだ」
「僕らもプッシュしていくことができたし、速く走れたし、レースペース面では競争力を発揮できた」
「フラッグトゥフラッグのレースや、ウエットコンディションで勝つことも、それは勝利に違いないんだけど、僕としてはこうしてこのコースで本当に速かったペッコを追走して、そして右回りのコースでラップレコードに迫りながら勝ったことが素晴らしいことだと思っている」
「僕自身にとっても、そしてチームの皆にとっても、2022年シーズンへ向けた用意としても素晴らしいことだ」
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