クラッチローの“セカンドオピニオン”が重要? マルケス兄、開発の助けになると期待
レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、チームメイトのアレックス・マルケスがルーキーということもあり、2020年型マシンの開発ではLCRホンダのカル・クラッチローの助けを借りたいと語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPに参戦するレプソル・ホンダは、昨年限りで引退したホルヘ・ロレンソの後任として2019年のMoto2チャンピオンとなったアレックス・マルケスを起用。マルク・マルケスとの兄弟チームが誕生した。
ただ、夢の兄弟チームが誕生したのは喜ばしいことかもしれないが、マルクとホンダにとっては悩ましい事態にもなっている。
2019年12月、マルクは左肩の手術を受けた。マレーシアGPで転倒した際に亜脱臼を負っており、その状態が悪化した結果、予防的措置として手術を受ける運びとなったのだ。
2月7日からはマレーシアのセパン・サーキットで今年最初のテストが予定されているが、術後の回復は予想よりも厳しい状態だと本人も認めている。そのため、シーズン開始前の重要なテストで万全な状態、とはいかないことになる。
さらに、通常ならマシン開発をともに進めていくはずのチームメイトがルーキーであることも悩みのタネとなる。アレックスはテストに先駆けて行なわれるシェイクダウンにも参加する予定だが、Moto2マシンからMotoGPマシンへの適応を進めている最中の彼に多くを求めることは難しい。
「これは去年も起こったことだ。ホルヘがチームに加入して、そしてシーズン開始前に怪我を負ったことで、僕がひとりで作業にあたった。今年も同じような動きになるだろう」
マルクは、レプソルが行なったイベントの中でそう語った。
「新しいチームメイトはルーキーで、マシンコンセプトについて多くを訊くことはできない。なぜなら弟はまだマシンを理解しなければならないからだ。それはホルヘの時も起こったことだ。アレックスはホンダのマシンがどういったものかを理解する必要がある」
ホンダはファクトリースペックのマシンを3人のライダーに供給している。マルケス兄弟、そしてLCRホンダのカル・クラッチローだ。
マルクはこうした状況の中、クラッチローが開発の助けとなることを期待していると話す。
「テストにはクラッチローもいる。彼はマシンへの“セカンドオピニオン”をくれる力があると思う」
マルクは奇しくも2年連続で同じような肩の負傷により、オフシーズンの大半をリバビリに充てることになった。休む間もないマルクだが、彼は多くのライバルと競うことになる新シーズンが楽しみだと話した。
「新シーズンが始まるのはいつもワクワクするし、刺激的だ」と、マルクは言う。
「去年新しいチームメイト(ロレンソ)を迎えて、今年新たに迎えるのは僕の弟だ。去年は5回の世界チャンピオンが加入したけど、意欲をそそる物だった」
「今年、僕らはまた別の挑戦を始める。熱心なMoto2チャンピオン……僕の弟が加入してくる。でも僕のメンタリティやモチベーションは毎年同じだ。チームメイトが第一のライバルなんだ」
「彼はルーキーだから、他のライダーにも目を向ける必要もあるだろう。でも優先順位や目的は変わらない。タイトルを獲ることだ。他チームに多くのライバルが居ることは分かっている。だから100%の力で取り組まないとね」
「新シーズンにはワクワクしているけど、ガレージの他の部分に気を散らす事はない。一度サーキットに入れば、自分のやるべきことに集中するだろう。でもサーキットから出れば僕らは一緒にトレーニングをして、互いに助け合う。これまでもしてきたようにね」
昨年11月にヘレステストをこなして以来、マルクはバイクに乗っていないという。しかしセパンテストまでに、何らかのテストを行ないたいと語った。
「本当にバイクに乗りたいと思っている。まだ乗れていないんだ。だから身体の方が準備ができているかどうかは分からない。カートにちょっと乗っただけでそれ以外は何もしていない」
「全てが上手く進んだなら、マレーシアでのテスト前に、フィーリングを確かめるために何らかのバイクに乗りたいと思う。でも現時点では準備ができていない。次週(1月27日〜)は、マレーシアに行く前に次のステップに進めるかどうかを確かめるつもりだ」
「セパンテストでは、ホンダのマシンで肩がどんな状態かを見ることができるだろう」
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