スプリント2位のマルティン「あのペナルティは不公平」バトル中のオーバーランへの罰則に納得できず
MotoGP第11戦オーストリアGPのスプリントで2位となったホルヘ・マルティンは、レース中に科されたショートカットに対するロングラップペナルティは妥当ではないと不満を表明した。
Jorge Martin, Pramac Racing
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
レッドブルリンクで行なわれたMotoGP第11戦オーストリアGPのスプリントレース。ホルヘ・マルティン(プラマック)はこのレースを2位で終えているが、科されたペナルティに納得できてい マルティンは予選でポールポジションを獲得してスプリントに挑むと、タイトル争いのライバル、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)と1周目からバトルを繰り広げた。
ただマルティンはペナルティによって優勝を争えなくなってしまった。彼は2周目、バニャイヤと横並びでターン2へ突入……その際マシンを減速しきれなかったことで、シケインをオーバーシュートしてしまった。
この時、マルティンはシケインのエスケープロードを通り、バニャイヤの後ろ2番手でコースへ復帰した。
ただこの動きがショートカットとして審議対象になり、マルティンにロングラップペナルティが科されることになった。マルティンはこのショートカットで2番手にポジションを落としていたものの、タイムロスが1秒以下だったため、ペナルティが科された。
そしてマルティンは8周目にペナルティを消化したが、これで約4秒ロスしたため、優勝争いからは転落してしまった。
最終的にマルティンはマルク・マルケス(グレシーニ)の転倒にも助けられ、2位でフィニッシュ。バニャイヤになんとか逆転は許さなかったが、全くの同ポイントでオーストリアGP決勝を迎えることになった。
レース後、マルティンはこの裁定は「アンフェアだ」と主張した。
「このルールは絶対に改定されるべきだよ」と、マルティンはDAZNに対して語った。
「(ペナルティがなければ)もっと楽しく、スペクタクルのあるレースになっただろう」
「ペッコとも戦えたと思っている。タイヤの内圧ルールがあるから、数周待って行こうと考えていたんだ」
「同時に考えることがたくさんあった。戦いたかった時に僕は真っ直ぐ進んでしまって、それでロングラップペナルティが科されたんだ」
Jorge Martin, Pramac Racing
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
「(コースオフで)僕はタイムロスしていたから、(ペナルティを受けるのは)フェアじゃないと思う。すでにタイムロスしているのに、ペナルティが必要なのか、僕にはわからないよ」
「僕は真っ直ぐ走りたくて走ったわけじゃなくて、戦いの最中に限界にきて真っ直ぐ進んでしまったんだ。そんな状況ではタイムを失ってしまうものだ」
「レースを続けさせるのがベストだったと思うし、少なくともいい戦いになっただろう」
マルティンは、もしペナルティになると分かっていれば、バニャイヤの後ろ2番手でコースへ復帰しなかっただろうとも語っている。
「公平か不公平か、結局はそういうことだ」
「今日は複雑な1日だったよ。僕はこの状況の中でベストを尽くした」
「ターン2で僕はちょっと長く走ってしまった。ペッコとの間に距離はあまりなかったし、それこそ僕は彼を先行させたんだ」
「”ショートカット”をして速くしたわけでもないし、ペッコにポジションを譲っていた。だけど、ロングラップペナルティが科されてしまった」
「そうなると知っていれば、僕は前に入ったうえでペナルティを待っていただろうね。でも、こうなってしまった」
全くの同ポイントという状況で挑む決勝レースだが、マルティンはペナルティがなければバニャイヤと戦えるだろうと話した。
「スプリントレースはなんとか守れたと思う。この複雑な状況で2位になれたのは、良かったよ」
「ロングラップペナルティは限界ギリギリだった。はみ出してもう1回ペナルティかもと思う瞬間もあったけど、なんとかなったよ」
「そして、現実的には3位だったところを、2位になれた」
「でもロングラップペナルティがなければ、明日はペッコと戦えるポテンシャルがあると思うよ」
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