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ホルヘ・マルティン、怪我からの復帰戦は“完走”すら戦いに? 「レースは厳しいかも」と弱気

2021年MotoGP第3戦ポルトガルGPの転倒で負った怪我により戦線を離脱していた、プラマックレーシングのホルヘ・マルティンが今週末開催されている第7戦カタルニアGPで復帰を果たした。 しかし彼はレースの完走が難しいかもしれないと考えているようだ。

Jorge Martin, Pramac Racing

Jorge Martin, Pramac Racing

Gold and Goose / Motorsport Images

 2021年シーズンにMotoGPクラスデビューを果たしたホルヘ・マルティン(プラマック・ドゥカティ)は第3戦ポルトガルGPで転倒をした際に右手、右足首を骨折。その結果欠場が続いていたが、第7戦カタルニアGPで復帰を果たした。

 マルティンはカタルニアGPまで1ヵ月半のリハビリ期間を得ての復帰戦となったが、当初の復帰予定は前戦イタリアGPであったという。そこから1週間後ろ倒ししての復帰は、より万全を期してのモノではあったが、4日に行われた初日の走行は最下位。復帰戦の立ち上がりは厳しいものとなった。

 初日の走行後、マルティンは自身の怪我の回復具合を確認した上で、決勝レースを完走するのは難しいかもしれないとの見解を示した。

「1ヵ月半、(レースから)離れていたことを考えると、ここに戻ってこられたことが嬉しいよ。バイクのフィーリングは始めからすごく良かった。怪我からの回復が100%の状態になるまで待ったはずだけど、実際に戻ってこないと100%かどうかわからないものだね。ただ他のバイクに乗ってみた時は完璧だと思ったんだけど、MotoGPバイクはまた違った話だったみたいだ。そのおかげで、今日は苦戦したよ」

「FP1で12番手。FP2ではミディアムタイヤを理解するためにリズムを重視して取り組んだ。ペースはそれ程離されずに済んだし、ラストラップは速さがあったけど、もう少しでハイサイドを起こしそうになり、ピットに戻ったよ」

「ここに戻ってこれて本当に嬉しい。FP1ではちょっと泣きそうになったんだ。(マルク)マルケスの後ろで走った時には、長い間バイクから離れていたのにペースを維持できたからね。本当に嬉しい。特にチームに戻ってこれたっていうのがね」

「トレーニングをするよりレースをすることの方がよっぽど良いね。たとえ7周しかできなくても、家にいるよりはましさ。毎日復帰までの日を指折り数えていたんだ。(レースでは)恥ずかしくないペースでゴールできるよう頑張るよ」

 なおマルティンは初日の走行で7周以上の連続ラップを行なうことはなかった。彼にとっての復帰戦の目標は、レースを完走することだという。

「僕が思うに他の選手とそこまで離されていないと思うよ。ただ、レースを完走するのは厳しそうだね。このレースウィークで進歩できることを願うよ。僕は7周をこなした時点で100%の状態ではなかった。でもどこまでできるか、もがいてみるよ。それでも手におえなそうになかったら、今回は諦めて、次回までに回復することを優先させることにする」

 またグローブをはめたままジェスチャーを使いボックスで話していたマルティンに、なぜグローブを外さなかったのかを聞くと彼は以下のように答えた。

「それは触らないほうが良かったからだ。包帯をしていたんだけど、グローブを取るときにすぐ取れてしまうんだ。替えがなかったから、グローブが取れなかったんだ。悪い点もあったけど、7周を走った時にはライバルからそこまで離れていなかった」

 マルティンにとってはMotoGPクラスでのレース経験はこれまで開幕戦となった第1戦のカタールGPと第2戦のドーハGPのみで、これらは無観客開催だった。そして第7戦カタルニアGPでは初めて最高峰クラスのライダーとしてファンの前で走ることになる。

「FP1終わりにファンを見られたのは嬉しかったね。FP2では恐くて早めに僕が切り上げてしまったから(ファンを)見ることはできなかったけどね。この状況が改善していくことを願うよ。そしてコロナが早く終息し、グランドスタンドがファンで埋め尽くされることが待ち遠しい」

 なお、マルティンはグランプリ2日目の予選をQ1からの出走。1分39秒532をマークし5番手でQ2進出を逃した。また、予選前のFP4では13コーナーでの転倒もあったが、大事には至っていない。

 

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