マルケス大転倒、旧仕様カーカスは関係ない? ミシュラン「タイヤに問題は何もなかった」
MotoGPにタイヤを供給するミシュランは、インドネシアGPへ持ち込んだテスト時とは仕様の異なるタイヤについて、問題はなかったと主張。ホンダの懸念を否定した。
MotoGP第2戦インドネシアGPで発生したマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)の転倒。ホンダはミシュランの持ち込んだタイヤについて話し合いを求めているが、ミシュラン側はタイヤに問題はなかったという姿勢を貫いている。
マルケスはインドネシアGPのウォームアップ終盤に、激しいハイサイドを喫して転倒。脳震盪により決勝レースを欠場することとなった。また彼は後の検査で右目に複視の症状が確認された。昨年末に患い回復に3ヵ月を要していた複視が、再発してしまったことになる。
なおマルケスは予選でも2度転倒を喫している。ホンダ勢からは今回、ミシュランが暑いコンディション対策として持ち込んだ、2018年タイGPなどでも使われた硬いカーカス構造のタイヤが問題を引き起こしているのではないかと不満が上がっていた。
ポル・エスパルガロなどは、このタイヤではリヤグリップが不足し、結果としてフロントタイヤへの負荷が増加していることを考えると、レースを完走できないのではないかと恐れていたほどだ。
ウォームアップでマルケスが喫したクラッシュも、今回のホンダが抱えていたリヤグリップの問題を示すものといえる。
そしてチームマネージャーのアルベルト・プーチは、インドネシアGPでの出来事について、ミシュランと深い議論を交わす必要があると語っている。
「まだ何が起こったのかについて、完全に理解していない。我々はタイヤの状況に関して、ミシュランと深い議論を交わす必要があるだろう」
「1ヵ月前の(プレシーズンテストで)非常に速さのある状態から、今週の状態になるというのは、ライダーにとって非常に厳しいもので、一貫性と自信を保つのが難しくなる。全体として、満足はできない」
ただミシュラン側はインドネシアGPでのタイヤには何の問題も無かったと主張しており、チームが適切なセッティングを見つけ出す必要がある、単純な話だったと指摘している。
「現在、我々には週末のデータがあるが、そこに何の問題も無かったことは明らかだ。適切なセッティングを見つけるための努力、という問題だっただけだ」
ミシュランのMotoGP責任者であるピエロ・タラマッソはそう語った。
「4~5年前のタイヤが、という話を耳にしたが、そうではない。これは明確にしておきたい。以前使用していたタイプの構造ではあるが、コンパウンドはテスト時と同じものだった」
「我々は現在、4つのカーカス設計を揃えている。ふたつはスタンダード、もうふたつは高温に耐えられるように設計されている」
「そしてそのふたつは、ライダーにより安全性を提供することが不可欠だと感じられたときに使用される。我々にとって、安全はパフォーマンスよりも優先されるためだ」
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