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ジャック・ミラー、ロッシ表彰台200回ラストチャンスに「”交渉”次第で前譲る」とジョーク

MotoGP第18戦バレンシアGPがラストレースとなるバレンティーノ・ロッシ。ドゥカティのジャック・ミラーは、ロッシには交渉次第で“前を譲る“と冗談を口にした。

Jack Miller, Ducati Team

Gold and Goose / Motorsport Images

 MotoGPの2021年シーズンもついに最終戦。第18戦バレンシアGPがリカルド・トルモ・サーキットで開幕を迎えた。

 このレースは、バレンティーノ・ロッシ(ペトロナス・ヤマハSRT)にとってMotoGPキャリア最後のレースとなるため、すでに王者も決定しオフシーズンを目前としたレースながらも、大きな注目を集めている。ジャック・ミラー(ドゥカティ)はロッシの引退を惜しみつつも、彼らしくジョークを飛ばしていた。

 ロッシは8月に今シーズン限りでの現役引退を表明。タイトル獲得9回を誇る伝説的なキャリアに終止符を打つことを選んだ。

 多くライダーがロッシの跡を追ってレースの世界に足を踏み入れてきたが、ミラーも彼の背中を追いかけた一人だ。ミラーは初めて生で見たレースを今でも覚えており、長年にわたってレースを共にしてきたことを光栄に思っていると語った。

「展示されている車両を見て、写真を撮ったのを覚えているよ。14歳の時だったかな……。初めてフィリップアイランドのグランプリに行った時のことだった」

「彼を見て育ってきたんだ。彼と一緒にレースをすることも、戦うことも想像すらできなかった」

「テキサスだったと思うけど、表彰台を分かち合うこともできたのは、幸運だった。こんなことが起こるなんて思っても見なかったけど、現実になったし、特別なことだった」

「ファンからのメッセージを見れば、彼がこのスポーツにどれほど貢献してきたかが分かる。彼は非常にアグレッシブでありながらも楽しみつつ、圧倒的なライダーになれることを示したんだ」

「彼は新たな時代を切り開いてくれた。彼の存在がなければ、僕らはこうはなっていなかっただろう。感謝しないとね」

 なおロッシはこれが最後のレースとなるが、最高峰クラスの表彰台獲得回数が『200』まであと一歩の199回となっている。今回表彰台を獲得できればすでに歴代トップの記録を、大台に乗せることができる。

 それは多くのファンも期待するところだろうが、ミラーは”交渉次第“で前を譲るかもしれないと、彼らしいジョークを飛ばした。

「ああ、バレンティーノはお金持ちだからね!」

「だから彼がそのことについて話し合いを望むなら……僕もビジネスマンだ。交渉の場は開かれているよ。冗談は置いておいて、彼はそんなことは望まないだろうし、僕も望んで欲しくないね」

 なおリカルド・トルモ・サーキットは通常ドゥカティにとって決して有利なサーキットとは言えないコースだ。ただミラーはこのサーキットを好んでおり、2位となった前戦アルガルヴェGPに続いて、良い結果を出したいと思っている。

「バレンシアに来るのは好きだよ。表彰台獲得後にまたレースにくること以上に嬉しいことはない。バレンシアはお気に入りだ。なぜか分からないけど、ここのサーキットのことをよく理解している」

「そしてシーズンの終わりでもあるし、すぐに家(オーストラリア)に帰れるのが分かっているから、今週末に向けて気合十分だ」

 
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