ポル・エスパルガロのホンダ適応は凄い! ジャック・ミラー、カタールテストでの走り称賛
ジャック・ミラーはMotoGPカタールテストにおいてレプソル・ホンダのポル・エスパルガロが最もすば抜けたライダーだと考えている。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2021年のMotoGP開幕に向け、現在はカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットでプレシーズンテストが行なわれている。
新型コロナウイルスの影響で昨シーズンはポストシーズンテストが中止となり、さらに今年2月のセパンテストも中止に追い込まれた。テスト日数確保のため、カタールテストで当初より2日間日程を増加させたが、ライダーは単一サーキットでの5日間のテストのみで、新シーズンへ挑まなければならない。
そうした状況で注目を集めているのは、KTMからレプソル・ホンダへ移籍したポル・エスパルガロだ。彼は扱いの難しいマシンと言われるRC213Vへ適応できるのか、多くの注目が集まっている。
エスパルガロはテスト初日から堅実にプログラムを進め、3日目にはコースレコードを破る1分53秒183という好タイムを記録したジャック・ミラー(ドゥカティ)から0.7秒差の位置につけた。そして他のホンダ勢が転倒を喫している中、彼はまだ転倒を経験していない。
ミラーは、エスパルガロがこのカタールテストにおいて最も傑出した存在だと考えており、現在のMotoGPシーンでは少数派の鉄トラスフレームを用いているKTMからRC213Vに乗り換えたにも関わらず、いきなり適応してきていることを称賛している。
「僕としてはポルはこのテストにおいて突出した存在だと思っている。彼は何年もKTMを走らせてきた後にメーカーを移籍するという、誰にとっても大変な仕事をしているからね」
エスパルガロは勝利を脅かす存在になるのだろうか? という問いに、ミラーはそう答えた。
「それにKTMは鉄製のシャシーで、ホンダのモノとは全く特性が異なっているはずだ」
「彼はそれにとても上手く適応しているように思える。1周のタイムでもペースでも素晴らしいモノを見せていると思う」
「そうやって驚かされるのは楽しい。僕らはここ最近ではホンダのマシンを(マルク・マルケス以外の)誰も扱えないというのを見てきたからね。あとポルは、肘を出すアグレッシブなライディングスタイルをもったタイプのライダーだとみんな思ってたよ」
「“誰か”ができるのなら、彼にもそれはできると僕は思うし、それが示されていると思う。バイクを乗りこなしているし、彼にとっては良い方向へ進んでいるようだ」
なお当のエスパルガロはRC213Vについて、まだ挙動の限界が見えていないと認め、それがストレスだと語っていた。ただRC213Vの難しい点とされるフロントタイヤ側の挙動についてはより理解が進んでおり、予想していたよりも早くRC213Vで速さを発揮しつつあると感じている様子だ。
RC213Vは現時点で“自分のバイク”だと感じられているのか? そう問われたエスパルガロは次のように答えている。
「いいや、まだだ。今のところの進捗が予想以上に早いのは事実だけどね。多くの努力が必要だから簡単とは言わないけど……だけど予想よりももっと自然な形で進んでいると思う」
「ただこうしてラップタイムを示すことができるとは言っても、まだこれだけ離れている。つまりバイクの限界について学ぶことはまだまだ多い」
「たとえラップタイムが速くても、ファステストではコンマ数秒の差が残っていると思うんだ。徐々に速くなっているとはいっても、毎回速くなるわけではないからね」
「計測ラップではワイドになったり、スロットルを開けなかったり、神経質になったりしてミスを犯す……つまり改善すべき点がたくさんあるということだ。でもいちばん重要なのは1周のタイムよりも一貫性が大きく改善されていることだ」
「レースペースで快適に感じられるようにする。これは僕が求めていたものだから、とても満足しているんだ」
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