クラッシュ映像の放送に再びライダーから批判。ジャック・ミラー「受け入れがたいこと」
MotoGP第6戦イタリアGPMoto3クラスで発生したジェイソン・デュパスキエの痛ましい事故死だが、そのクラッシュシーンの放送が繰り返されていた現状に、ジャック・ミラーは憤りを感じている。
Jack Miller, Ducati Team
Gold and Goose / Motorsport Images
2021年のMotoGP第6戦イタリアGPは、Moto3クラス予選でジェイソン・デュパスキエが死亡する痛ましい事故が発生。悲しみに包まれた中で決勝レースが行なわれた。
ドゥカティのジャック・ミラーは、この死亡事故におけるメディアのクラッシュシーンの取り扱いに不満を持っているライダーのひとりだ。彼は予選の行なわれた土曜日の夜、リプレイ映像が繰り返し放送されていたことは受け入れがたいと語った。
「土曜の夜、ホスピタリティでディナーをとっていたけど、そこではSky TVをオンにしていた。TVでは10回はあのリプレイ映像が流れていて、結局TVの電源を切ったよ」とミラー。
「これは何よりも受け入れがたいことだと思う。状況は分かっていないし、何が起きているのかも分かっていない」
「こんなことは起こるべきではないと、僕らは祈っているし、そう願っている。こんな映像にアクセスできるなんて、あってはならない」
「でも今はこれが僕らの生きる世界で、メディアと、視聴者を得ることが全てなんだ。そういうことだ」
TV放送でのクラッシュシーンの取り扱いに関しては、2020年シーズンのオーストリアGPでヨハン・ザルコとフランコ・モルビデリの激しいクラッシュが発生した際にも、ライダーから批判があがっていた。
イタリアGPで勝利を収めたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は、クラッシュしたデュパスキエがコース上で救命措置を受けている映像を目にするのは「素晴らしいことではなかった」と認めつつも、放送局にとっても簡単な状況ではなかったと語った。
「実際去年も、オーストリア戦で何度もクラッシュ映像を目にしていて、今回も2度ほど目にした」
「その(クラッシュの発生した)コーナーも、ドクターヘリも見ているんだ。数分後にはそこを時速350キロで通ることになる前にそうしたモノを見るのは、良いとは言えない」
「でも僕らにとって簡単じゃないのと同じで、TVサイドにとっても簡単じゃなかったと思う。ああ、だから始まったら自分をリセットして、仕事に集中する必要があるんだ」
一方、ブラッド・ビンダー(KTM)は、事故発生時の報道はポジティブな点もあると言う。事故が発生した際の動きが確認できることで、落ち着けると考えているためだ。
motorsport.comから放送サイドがライダーに対して気を使い、習慣を変えるべきだろうかと尋ねられたビンダーは、次のように答えた。
「本当に難しい質問で、正直に言ってそれに関して答えを持ち合わせていない」
「(クラッシュ映像を)見るのは、良いものじゃない。でも同時に物事が適切に進んでいることや、何か動きがあるのを確認できるのは、本当に良いことでもあって、落ち着かせてくれる。そういうものなんだ」
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