ジョアン・ミル、エスパルガロの走路外走行への“お咎めなし”裁定に怒り
ジョアン・ミルはMotoGPスティリアGPで4位と表彰台を逃したが、3位となったポル・エスパルガロが最終ラップの最終コーナーでトラックリミットを超えていた件が罰せられないことに怒りを見せた。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
赤旗中断を含む波乱の展開となったMotoGP第6戦スティリアGP。そこで涙を飲んだのがスズキのジョアン・ミルだ。
3番グリッドからスタートし5周目にトップに浮上したミルは後続を引き離し独走態勢を築いたがマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)のクラッシュによりレースは赤旗中断。新品タイヤが残っていなかったこともあり、レース再開後は苦戦を強いられて4位でフィニッシュとなり、初優勝を逃してしまった。
そんなミルだが、今回のレース結果には疑問があると憤りを見せている。3位のテック3・KTMのポル・エスパルガロが最終ラップの最終コーナーでトラックリミットの違反していたにもかかわらず、ポジションダウンのペナルティが科されなかったためだ。
同じような最終ラップでのトラックリミット違反については、Moto2クラス決勝でも発生しており、ホルヘ・マルティンがペナルティを科され、優勝を逃している。そのため一貫性を欠いているとミルは考えているのだ。
「本当に、本当にこの決定には腹立たしい。フェアじゃない」
レースを終えたミルはそう語った。
「マルティンはグリーンエリアへとはみ出したことで、レース優勝を失った。ただ彼は何もゲインは得ていなかった」
「前に出ていたライダーが、別のライダーの接触やキックでランオフに追い出されたら、ペナルティを科すべきではないというのには同意する。そうした点では、僕も安全のための決定には賛成している」
「でも今回のケースは違う。最後のコーナーふたつ分をチェックしてみれば、ポルはイン側をとっていて、そしてワイドに膨らんでいる。ジャック(ミラー)がポジションを奪ったが、ポルはアウトサイドから(アタックを)続けることを決めたんだ」
「彼はワイドに膨らんだ。ああいった速度でコーナーに入ったなら、ワイドに行って当然だ」
「でもここで彼がグリーンエリアに入った時、彼はスロットルを全開にした。彼はコースから外れていた。それがグラベルだったら、どうなっただろう? グリーンエリアは安全のためのものなんだ」
「これにペナルティを科さないなら、そのルールは意味のないモノだ」
ミルはエスパルガロへのペナルティが科されないことに不満を言っているのではないと強調。レースディレクションは一貫性を持つべきだと批判した。
「ポルは彼がすべきことをしただけで、僕は彼について何か悪いことを言っているわけじゃない」
「彼は素晴らしい仕事を、素晴らしいレースをした。でも僕はレースディレクションについては本当に驚かされたし、怒っているんだ」
そう語ったミル。今回の件について、レースディレクションから見直しを行なう通達はされていない。
引き合いに出されたエスパルガロだが、彼はミラーとの争いの中で、優勝から3位とポジションをふたつ失ったことで十分にペナルティを負っていると語った。
「僕がグリーンエリアに行ったのは確かだ。でもそれは彼ら(ミラー)がそこに押し出したからだ」
「彼らは僕にペナルティを科すことはできなかっただろう。僕はそれでふたつもポジションを失っている。だからグリーンエリアに出たことでポジションをもうひとつ落とすのはやりすぎだったろう」
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