MotoGP導入の新アクションカム、「敵に情報与えすぎ」とミル批判。装着リンスは映像に満足げ
MotoGPアルガルヴェGPではスズキのアレックス・リンスの左肩にアクションカムが取り付けられ、ライダーの操作が放送された。しかし、チームメイトのジョアン・ミルはこの試みはチームに不利益があると憤りを見せている。
ヤマハのファビオ・クアルタラロが新たな王者となったMotoGPクラス。しかしレースはまだ2戦残っており、アルガルヴェGPではある新しい試みが話題を呼んだ。
それはスズキのアレックス・リンスのレザースーツに装備されたアクションカムによる、走行の映像中継だ。リンスの左肩部分に装備されたカメラ(通称ショルダーカム)は、彼のライディング中のステアリング操作、他のデバイスの操作までが鮮明に映し出されている。
なおシリーズを運営するドルナによるこの提案に対し、スズキは当初難色を示していたという。
「ショルダーカムを付けて走る経験は、信じられないモノだね」
リンスはmotorsport.comにそう語った。
「単にスロットルを開けたり閉じたりといったことだけではないのが明らかだ。ドルナはよくやってくれたと思う。日本企業の仕事への取り組み方と(ドルナとでは)違いもあるからね。簡単なことじゃない」
「ドルナは僕にカメラを付けたいかと尋ねてきた。それでスズキとも話をしたんだ。最終的にはFP1の間だけ装着できることになったんだ」
「(ショルダーカムを装着しても)全然気になるものじゃなかった。来年には他のライダーもこれをつけるかもしれないね」
このアクションカムによってライダーのライドハイトアジャスターなどの操縦がライバルメーカーに捉えられてしまうことになる。しかしリンスはあまり心配はしていない様子だ。
リンスの左肩に注目
「(バイクの)スクリーンに表示されるのは単なる数字だ。結局のところ、パドック内では全チームがオンボードカメラやGPSを使って、情報を全て把握しているんだ」
一方でチームメイトのジョアン・ミルはこの試みに不満を見せた。彼はライドハイトアジャスターの使用方法など、多くの情報をライバルに提供することはナンセンスだと考えているのだ。
「あのカメラは、僕らがリヤのライドハイトアジャスターを使った際の動きをしっかりと捉えている。それは他のライダーにとっては助けになってしまう」と、ミル。
「他メーカーのバイクでもこれが確認できるようになってほしい。スズキだけじゃなくね。ショルダーカムで全ての情報が分かってしまうんだから」
「ボク個人の意見からすると、あまり意味のないコトだと思うよ」
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