MotoGP マレーシアGP

ジョアン・ミル、”腕上がり”に苦しめられセパンで上位逃す。最終戦後に手術の可能性も?

ジョアン・ミルはMotoGPマレーシアGPで腕上がりの症状に苦しめられていたことを明らかにしており、最終戦バレンシアGP終了後には手術を受ける可能性がある。

Joan Mir, Team Suzuki MotoGP

 MotoGP第19戦マレーシアGPで19位となったスズキのジョアン・ミルは、レース中に腕上がりの症状に苦しめられていたことが判明。最終戦後には手術を受ける可能性もある。

 11番グリッドから決勝をスタートしたミルは、好スタートで一気に7番手にまで浮上。チームメイトのアレックス・リンスとともに、4番手付近でレースを展開していた。

 上位入賞を果たせるかと思われたミルだったが、彼はレース終盤にオーバーランを喫して大きくポジションをダウン。結果的に19位で完走という厳しいリザルトになった。

 レース後、ミルはレース中盤から腕上がり(アームパンプ、コンパートメント症候群とも)に苦しめられていたことが判明。これが苦戦の主な原因だったという。

 なお”腕上がり”はライディングで腕を酷使するライダーに度々発生するもので、血流の増加に伴って筋繊維が膨張した結果、筋区画内部の圧が上昇。その結果痛みや患部に力が入らなくなるなどの症状が発生するものだ。

「腕上がりが出てしまっていたと思う」と、ミルは言う。

「ここはかなり過酷なサーキットだから、過去のレースで多少はそういった症状に見舞われることもあるだろう。でも僕はこんなになったことはなかったんだ。それで右腕に力が入らなくなってしまった」

「序盤は多くのライダーを追い抜いて言って、ギャップを少しずつ広げていったんだけど、その後右腕に力が入らなくなり始めていた」

「ブレーキングでマシンを減速させるのもムリで、オーバーランしていたんだ。何周か、彼らの後ろで休みたかったけど、問題は悪くなるばかりなのが分かった。それで最後はレバーを引くのも難しかったんだ」

 なお腕上がりについては、MotoGPクラスで戦うライダーはかなりの数がこの症状を経験しており、手術を受けるライダーも多い。

 ミルも「冬に手術が必要かどうか、医師と相談するつもりだ」と語っており、今後手術で問題解決を目指す可能性も十分ある。

 ただ今回の症状も、オーストリアGPでの負傷による欠場が長引いた結果の体力不足など、いろいろな要因によって悪化したのかもしれないとも彼は考えている。

「こうしたことが二度と起こらないようにするために、医師と相談したいと思う。(腕上がりは)こんな風に週末を終える理由にはならないよ」

「ああ、真面目にそれ(手術)は良い選択肢だと思う」

「普通はシーズン中に僕はモトクロスやダートなんかの、色々なバイクでのトレーニングをするんだ。でもこの数ヵ月、バイクでのトレーニングはできなかった。それが問題の一部なのかもしれない」

「今週末は、僕の提案でレバーを変更したりもした。それに胃の調子も良くなかったんだ。どうだかはわからないけど、それが悪化したのかもしれないし、この大問題はそうしたモノ全ての組み合わせが引き起こしたのかもしれない」

 MotoGPの今季最終戦バレンシアGPは、11月6日に決勝が行なわれる。スズキは今シーズン限りでのMotoGP撤退を決定しているため、ミルのスズキでのキャリアの集大成を示すレースとなるだろう。

 
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