頭を叩かれたモルビデリ、アレイシ・エスパルガロを猛批判「彼のキャリアは、誇るより恥じることの方が多い」
ヤマハのフランコ・モルビデリは、カタールGPのFP2でヘルメットを叩いてきたアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)は無礼だと批判した。
MotoGP第19戦カタールGPのFP2序盤、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)は接触したフランコ・モルビデリ(ヤマハ)に激昂。モルビデリのヘルメットを叩いたことで、エスパルガロに1万ユーロ(約163万円)の罰金と決勝レースでの6グリッド降格処分が下された。
FP2の走行中、エスパルガロはモルビデリにコーナーのイン側からパスされた。これが気に障ったのか、エスパルガロは接触も辞さない勢いでモルビデリを抜き返し、大きなジェスチャーで怒りを露わにした。
モルビデリは冷静に、落ち着くようにジェスチャーしたものの、これも気に入らなかったのかエスパルガロはモルビデリのヘルメットを叩いてしまったのだ。
当然これはペナルティの対象となり、エスパルガロに処罰が下された。決勝レースでは、エスパルガロが16番手、モルビデリが18番手と同じ列からスタートすることになる。
モルビデリは、エスパルガロに下された処分が十分でないと感じており、この衝突に激怒している。
「今朝のプラクティスでは、アレックス・マルケス(グレシーニ)がターン2で転倒して黄旗が出たんだ。それで、僕の前にいた(ホルヘ)マルティンが減速したんだ」
「だから僕もペースを落とした。でも、ターン4に着くまでにアレイシに抜かれた。僕は元々のポジションを取り戻したかったから、抜き返したんだ」
「そしたら彼は、ターン6でクラッシュしそうになりながら、クレイジーなオーバーテイクをしてきた」
「僕にぶつかってきた彼に、無理するなと言おうとしたら、彼は怒って、いつものように悪いジェスチャーをし始めた。彼に『落ち着け、冷静になれ』と言ったとき、彼はみなさんが見たようなことをした。僕に対する無礼な行為だ」
「受け入れるのは難しいよ。でもスチュワードはすべてを分析し、正しいと思われる処罰をしたから受け入れなくちゃいけない」
「僕に言わせれば、彼らは何もしていないようなものだ。なぜなら、彼らが実際にしたことは、明日のレースで彼を僕のそばに置き、何事もなかったかのように今日のレースに出場させることだったからだ」
「彼が今日したことは、他のライバルに対してひどく無礼であり、他のスポーツならもっと違った形で扱われただろう」
「まあいいよ。僕は進み続けるだけだ」
モルビデリは、ただのプラクティスでの出来事だっただけに、エスパルガロのリアクションはおかしいと批判を続けた。
「みんな、彼のキャリアの中で何度も何度もオーバーリアクションなところを見てきたはずだ」と、モルビデリは付け加えた。
「彼は誇るべきエピソードよりも、恥ずべきエピソードのほうがずっと多い」
「彼は自分の子供たちに何と言うのだろう?」
一方でモルビデリは、どのようなペナルティが適切だったのかについては言及しなかった。
「何が適切な処分なのかは言いたくないが、明日のレースで彼を僕のそばに置くことは、僕たちをからかっているようなものだ」
「これは失礼なことだよ。僕は彼を、100メートル離れたところから見ていたいのに、すぐ近くにいるんだ」
ただ、実際にエスパルガロがモルビデリの近くから決勝レースをスタートすることはないかもしれない。エスパルガロはスプリントで多重クラッシュに巻き込まれた結果、左足の腓骨の頭にヒビが入っていることが発覚したのだ。
土曜日のメディア対応をすべてキャンセルしたエスパルガロだが、後に自身のインスタグラムでこの出来事についてコメント。彼はモルビデリに対して”とても悪いリアクション”をしてしまったと認めたが、与えられたペナルティは重すぎだったと感じているようだ。
「忘れたい1日だ。まずはモルビデリとの出来事だ」
「とても悪いリアクションだった。彼はコースの真ん中を歩いて(ゆっくり走行して)いて、危うく2度ぶつかりそうになった。彼はライン上にいて、僕を入れてくれなかった。僕はまったく不釣り合いな反応でキレてしまった」
「それでペナルティを受けた。僕の見解では(ペナルティは)重すぎるが、明らかにイメージは良くないので受け入れる」
エスパルガロは、ウォームアップの前に検査を受けて決勝レースの出場可否を判断することになっている。
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