エスパルガロ、モルビデリ叩いた事件で反論「悪かったのは認めるけど、あの瞬間だけで判断するのはフェアじゃない」
MotoGPカタールGPのフリー走行でライバルの頭を叩いたことでペナルティを受け物議を醸しているアレイシ・エスパルガロだが、叩いた相手のフランコ・モルビデリが「リスペクトのない奴」でありこれまでの態度の積み重ねで手が出てしまったと語っている。
MotoGPカタールGPではアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)がフリー走行でフランコ・モルビデリ(ヤマハ)の頭を叩いたことが物議を醸した。エスパルガロはペナルティは受け入れているものの、モルビデリのリスペクトを欠いた動きが背景にあると改めて主張した。
FP2の走行中、エスパルガロはモルビデリにコーナーのイン側からパスされた。これが気に障ったのか、エスパルガロは接触も辞さない勢いでモルビデリを抜き返し、大きなジェスチャーで怒りを露わにした。
モルビデリは冷静に、落ち着くようにジェスチャーしたものの、これも気に入らなかったのかエスパルガロはモルビデリのヘルメットを叩いてしまったのだ。
この行為は当然審議対象となり、エスパルガロには1万ユーロ(約163万円)の罰金と決勝レースでの6グリッド降格処分が下された。
モルビデリから痛烈な批判が浴びせられる中、エスパルガロは翌日に自分の行動が“恥ずかしい”モノだったと認めた。ただその一方で、モルビデリはこれまでもコース上で他のライダーを邪魔する“常習犯”であり、カタールGPのFP2の瞬間だけを切り取らないで欲しいと訴え、さらにモルビデリが批判の中で家族を引き合いに出したことに怒りをあらわにした。
「以前も話したけど、まず最初にチームにとっても自分としても、今回のことは本当に申し訳ないと思っている。僕の行動は恥ずかしいものだった」
エスパルガロはそう振り返った。
「今回の件のあの瞬間を見ただけなら、僕は完全にその責任を受け入れるよ。彼を叩くというのは、僕もそうしようとしたわけじゃなくて、彼を追っ払いたかったんだ」
「僕の失敗だった。でも意見をさせてもらうなら、あの最後の数秒を見ただけで判断するのはフェアじゃない。僕からしてみればフランコはこの1年半、世界のどのコースでもクルージングして(邪魔をして)いるやつだったんだ」
「それが彼の態度であって、誰に対してもリスペクトが無いんだ。前回のレースではチームメイト相手にそうであったけど、ペナルティはなかった」
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
Franco Morbidelli, Yamaha Factory Racing
「マルクのことも犬呼ばわりしていた。昨日(カタールGP2日目)は僕に3度も絡んで妨害してきた。僕はコースに戻ろうとしたけど、彼は僕がコースに戻るのを許さなかった」
「それで、僕はとても悪い反応をしてしまった。その反応については申し訳ないと思っているけど、あの最後の5秒間だけで判断するのは本当にフェアじゃないと思う」
「そして、僕がもっと腹立たしいと思っているのは別にある。彼が僕の家族、子どもたちについてあげつらってきたことだ」
「それはフェアじゃない。ラインを超えている。本当に怒りを感じているんだ」
なおエスパルガロはスプリントレースで転倒した際、左足の腓骨に小さな骨折を負ってしまった。決勝レースには出場したものの7周でリタイアを喫している。
ただリタイア原因は骨折そのものによる痛みなどではなく、負傷の影響で血がたまり、”腕上がり”のように力が入らなくなってしまったことだったという。
「腓骨に骨折を負ってしまっていたけど、問題はそこじゃなかった。問題になっていたのは、靭帯や筋肉が血で満たされてしまっていたことなんだ」
「そのせいで、腕上がりのような感じになっていたんだ。今朝(ウォームアップ)では痛みのせいで乗れなかったから痛みをどうにかするために薬を投与してもらっていた」
「それでレース中は痛みは無かったんだ。でも血が溜まってしまったせいで足に力が入らなかった」
「そのせいで足が完全に固まってしまって、リタイアを決意した。ギヤを上げ下げするのがムリだったんだ」
記事をシェアもしくは保存
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。