まさに間一髪。スペインGPスプリントで転倒のモルビデリ、追突回避の中上貴晶に感謝「彼にナイスなプレゼントを」
フランコ・モルビデリは、MotoGPスペインGP1周目のクラッシュで自身がコースに横たわっていた際、それをうまく回避した中上貴晶に「良いプレゼント」を与えてしかるべきだと語った。
ヘレスサーキットで行なわれたMotoGPスペインGPのスプリントレースでは、1周目から複数のマシンが絡むクラッシュが発生した。ヤマハのフランコ・モルビデリは、転倒した自分を間一髪回避してくれた中上貴晶(LCRホンダ)に感謝の意を示した。
モルビデリは1周目のターン2でグレシーニのアレックス・マルケスと接触。これに後続のマルコ・ベッツェッキ(VR46)も巻き込まれてしまい、スプリントは赤旗中断となった。
その後無事スプリントは再開され、全てのライダーがリスタートを切ることができたが、FIAはこのインシデントについてレース後に審議し、モルビデリが回避可能な事故を起こしたと判断。「次のグランプリレース」でのロングラップペナルティという裁定を下した。
またモルビデリはマルケスと接触した際に転倒し、コース上に横たわるような形となったため後続車に轢かれてしまう危険があったが、中上はギリギリのところでモルビデリを回避した。
これについてモルビデリは、中上の反射神経を称賛し、彼への感謝を述べた。
「僕たちはターン2のクラッシュに絡んだ」
「僕はコース上に取り残されたのに、シリアスなことが何も起きなくて良かった。特に反射神経で僕を避けてくれたタカには感謝したい」
「彼にはナイスなプレゼントをあげないとね。彼は僕を避けるために最大限のことをしてくれたし、実際少しだけヒットしたけど、もっと酷いことになっていたかもしれないからね」
またモルビデリは自身の接触について釈明。マルケスをオーバーテイクしようとしたわけではなく、マルケスの方が自分のラインに入ってきたと主張した。
「僕はオーバーテイクしようとしたわけではないんだ」
「僕は僕でコーナーを曲がろうとしていた。序盤はオーバーテイクも多く起きるから、まさにスプリントレースという感じのクラッシュだった。彼はファビオ(クアルタラロ/ヤマハ)に抜かれて少しワイドになっていた」
「ギャップがあることを確認して、コーナーを良い感じにタイトに曲がろうとした。オーバーテイクをしたいわけではなかった」
「僕はコーナーをタイトに曲がろうとしていた。僕としては、彼の方がラインに入ってきたように感じられた」
「彼は僕を見ていなかったのか、スペースを空けなかったのか、それは分からない。でも彼がラインに入ってきて、僕たちは接触してクラッシュした。僕はただ自分のラインを走っていただけだった」
一方のマルケスは、モルビデリがターン2でインサイドに入ってくることに驚いたようで、そもそもそこにはスペースがなかったと語った。
「ファビオとも話したけど、彼(モルビデリ)は1周目に少しクレイジーだった。だから僕にとっても(接触は)予想外だった。僕はインサイドにいて、そこにはスペースがなかった。なのにバイクの音が聞こえてきたから『どこから来ているんだ?』と思った」
「その結果接触が起きて、かなり大きいクラッシュになったけど、彼と誰もぶつからなかったのは本当にラッキーだった」
なおこの接触に絡んだ3人はスプリントで再スタートを切っているが、マルケスは再度転倒して無得点、モルビデリは16位だった。ポイントリーダーのベッツェッキは9位でフィニッシュしたが、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)らライバルに点差を縮められる格好となった。
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