カル・クラッチローは、LCRホンダが1台体制であることに疲れたと認め、2018年にチームメイトが増える可能性があることを歓迎している。
ルーチョ・チェッキネロ率いるLCRホンダは、2006年にケーシー・ストーナーを擁してMotoGPに参戦して以来、ジャック・ミラーをカル・クラッチローと共に走らせた2015年を除き、バイク1台体制で戦ってきた。
しかしLCRは、MotoGP側から2台目のバイクを準備ができ次第追加できるという、”オプション”を与えられている。そのため最高峰クラスの24台目、つまり最後のグリッド枠はLCRのために予約済みとなっている。
来季、LCRでクラッチローのチームメイトを務める有力候補に浮上しているのが、日本の中上貴晶だ。ホンダと、シリーズのプロモーターであるドルナは、Moto2クラスのフロントランナーの昇格を熱望していると考えられている。
クラッチローは、LCRの期待を一身に受けるのは疲れてしまったので、このような見通しを歓迎していると語った。
「来年はチームメイトが欲しい」とクラッチローは述べた。
「僕が(チームにとって)唯一のライダーだということにうんざりだ。週末全体で、僕に重点が置かれるんだ」
「僕は、チームが他の誰かを世話し、その誰かに集中している方がいい。愚かに聞こえるとは思うが結局のところ、今は全てが僕次第なんだ」
「ガレージにいる人たちにとっても、ひとりのライダーのためにというよりはふたりのライダーがいた方が良いだろう。バイクの準備などに余計に時間はかかるだろうが、その方が良いと僕は思う」
ホンダバイクの乗りやすさ向上を目指す
今後2年間ホンダとの契約を結んだことを受けて、クラッチローはホンダのバイクRC213Vをルーキーにとっても扱いやすいものにしていくことが、自分が果たすべき役割だと考えているようだ。
彼は例として、2016年にマルクVDSホンダに加わったMoto2クラスチャンピオンのティト・ラバトが最高峰クラスでは印象的な走りを見せられず、苦戦していることを指摘した。
「このバイクは、かなり独特な乗り方を求められるんだ」とクラッチローは語った。
「他のメーカーから来て、ホンダを乗りこなせたライダーを最後に見たのはいつだ? ケーシーは確かに、それを成し遂げた」
「ティトは、Moto2クラスでシーズン最多ポイントを獲得した、速いライダーだ。その彼が、良いラップタイムを刻めず、他の人についていくのがやっとの状態だ。彼はクルーチーフを3回変えている。彼は迷っているんだ」
「僕は、もし彼がルーキーの時自分のチームメイトだったら、助けようとしただろう。ジャックの時のようにね。ただ、それほど簡単なことじゃない。誰でもその能力を引き出せるようなバイクを作り上げる必要がある」
「乗りやすいバイク作りを手伝うのが、僕の仕事のひとつなのかもしれない。これからその作業に取り組み、数年後にはそうした若いライダーが適応しやすいバイクだと感じてくれることを願う」
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