【MotoGP】スズキとアプリリアも”隠しウイング”フェアリングをテスト
スズキとアプリリアはフィリップアイランドで行なわれているテスト2日目に、内部にウイングレットが装備された新しいフェアリングをテストした。

フィリップアイランドで行なわれている公式テスト2日目、スズキとアプリリアは新しいフェアリングをテストした。このフェアリングの内部にはウイングレットが装備されていた。
2017年シーズンを前に昨シーズン大流行した大型のウイングレットは禁止されているが、マニュファクチャラーは失われたダウンフォースを取り戻すため、開発を行っている。
セパンで行われたテストでは、ヤマハが初めて、内部にウイングレットが隠されたフェアリングをテストしていたが、フィリップアイランドで行われたテスト2日目、スズキとアプリリアがこれに続いた。
スズキの場合、ウイングレットはフロントタイヤの上部の、フェアリングが広がった部分に位置している。
スズキのアンドレア・イアンノーネとアレックス・リンスは、最終日である3日目に長い時間をかけてこのフェアリングを評価する予定であるため、2日目はこのフェアリングを装備しての走行は短時間に限られた。そのため、この日のセッション終盤までこのフェアリングはバイクに装備されなかった。
「僕たちは、最後の2回の走行でこの新しいフェアリングをテストすることにしたんだ」とリンスは語った。
「たった10周しかしていないので、確かなことは言えないよ」
「通常のモノと比べて、明らかな違いは感じた。だけど、それがうまく機能するかはチェックしてみる必要がある。タイムが上がっているのか、失っているのかね。でも、ウイリーは少なくなったように感じた」
「明日は、このフェアリングのテストを続ける予定だ」
アプリリアがテストしたモノは、より特徴的だ。フロントのフェアリングに、2つの大きなチャンネルがある。
アレイシ・エスパルガロは、プログラムの一環としてこの新しいボディワークをテストし、6番手タイムを記録した。
「フェアリングはそれほど悪くない」と彼は語った。
「このオフシーズンに、イタリアの風洞施設で見た実験の数値は面白かった。なぜなら、常に重要な要素となるトップスピードを損なうことなく、ダウンフォースを興味深い量生み出していたからだ」
「感触はちょっと奇妙だった。なぜならこのフィリップアイランドのコースは本当に独特で、多くの切り返しがあって本当に高速なんだ。バイクが少し重く感じたんだ」
「違いはかなり感じるので、間違いなくカタールで再びテストを行う。僕たちはこれをもっと普通のコースで試す必要がある」
アプリリアが最高峰クラスに復帰してから、アプリリアのエンジンはライバルたちに比べて遅れているため、隠しウイングレットによるメリットがあったとしても、トップスピードを犠牲にすることは望んでいないとエスパルガロは語った。
「フェアリングによって、僕たちが少しのダウンフォースを得ることができて、トップスピードを損なわないとしたら、それは素晴らしいことだ」と彼は語った。
「しかし、時速2~3kmトップスピードを失うことになるなら、それは使わないだろう」
Additional reporting by Oriol Puigdemont
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この記事について
シリーズ | MotoGP |
イベント | フィリップアイランド公式テスト |
ロケーション | フィリップアイランド・グランプリ・サーキット |
ドライバー | アレイシ エスパルガロ , アレックス リンス |
チーム | アプリリア・レーシングチーム , Team Suzuki MotoGP |
執筆者 | Andrew van Leeuwen |